出版社内容情報
昨年の安保法制論議では、賛成側と反対側の論理がまったく噛み合わなかった。原因は平和憲法と軍事同盟の並立という矛盾にある。理念と現実を踏まえ、日本の針路を提示する。
内容説明
日本の安全保障をめぐる議論がふたたび盛んになりつつある。だが右派と左派の論争はいつも噛み合わないし、実は中身もない。なぜか?本書は、真の戦略をめぐる議論の実現を阻んできたのは「九条と日米安保の組合せ」だったとみる視点から戦後史をたどり、可能性のあった唯一の例として九〇年代の日本の経験に着目する。そこではリベラルな対外関係と憲法観の変化が生じていた―。安全保障論議の不毛、左右の反目、過度の対米依存を脱するため、九〇年代を参照し、戦争への反省に立った改憲を視野に入れつつ、近隣国との協力について明快で具体的な将来像を示す提言の書。
目次
序章 日本の安全保障―何が問題か
第1章 冷戦期の国際環境と日本外交―「九条‐安保体制」の形成と定着
第2章 国際主義の覚醒―一九九〇年代の日本外交
第3章 冷戦後の日米同盟―漂流からグローバル化へ
第4章 国際主義から自国主義へ
第5章 「九条‐安保体制」を越えて
終章 一国では生きられない
著者等紹介
添谷芳秀[ソエヤヨシヒデ]
1955年生まれ。慶應義塾大学法学部教授。上智大学外国語学部卒。同大学国際学修士、ミシガン大学Ph.D.(国際政治学)。防衛施設中央審議会委員(2000‐09年)、外務省政策評価アドバイザリーグループ・メンバー(2003‐13年)ほか。専門は国際政治学、東アジアの国際関係、日本外交(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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