出版社内容情報
ルネッサンス以降積み重ねられた医師達の厖大な試行錯誤。ヒルに血を吸わせる療法、麻酔発明者達の自死や狂死、精神に異常をきたして犠牲者を出し続けた外科医…。知られざるエピソード満載の新鮮な医学史。
内容説明
人間が人体の内部についての正確な知識を得たのは、一六世紀に西欧で死体解剖が盛んになってからだった。科学的で実証を重んじる現代医学の流れはここに始まる。だがそれ以後も、名医が間違った療法に固執して患者が犠牲になる、麻酔や消毒の先駆者が不遇のうちに精神を病み、あるいは自死する、ノーベル賞の授与対象を誤るなど、医学の歩みは波瀾に富んでいた。ルネッサンスの医師の挑戦的な試みから現代医療の最前線までを、基礎医学、内科学、外科学、精神医学など諸分野を網羅しながら、日本医学界の第一人者がエピソード豊かに描き出す。
目次
近代医学の基礎の確立
臨床医学の発展―一八世紀から一九世紀
基礎医学の興隆―一九世紀後半
外科の大発展―一九世紀から二〇世紀
移植される臓器とつくられる臓器
二大死因克服への挑戦
生体を調節する仕組みの解明―二〇世紀の医学の発展
感染症との闘いと免疫学の進歩
神経疾患と精神疾患
日本の医学の発展
医学・医療の進歩と現代の課題
著者等紹介
森岡恭彦[モリオカヤスヒコ]
1930年、東京生まれ。東京大学名誉教授、自治医科大学名誉教授、日本赤十字社医療センター名誉院長。55年、東京大学医学部卒業、56年、同学部第一外科教室入局、60年、同大大学院修了。72年、自治医科大学教授、81年、東京大学医学部教授。以後、東京大学医学部附属病院長、宮内庁御用掛、関東労災病院長、日本赤十字社医療センター院長、日本医師会副会長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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