内容説明
偽りの「自由競争」と就活格差の実態!不透明な採用基準と選考プロセス、学歴差別の実態など、日本の「就活」の論点をデータ・ファクトから再検証、「平等幻想」からの解放を説く。
目次
序章 日本の「就活」をどう捉えるか
第1章 「新卒一括採用」の特徴(新卒一括採用の市場規模;日本の新卒一括採用の特徴 ほか)
第2章 採用基準はなぜ不透明になるのか(なぜ「お祈りメール」は不明確なのか;選考基準の説明待望論 ほか)
第3章 「新卒一括採用」の選抜システム(学歴差別はあるのか;大企業の選抜モデル ほか)
第4章 「就活」の平等幻想を超えて(これから、就活はどうなるか;平等幻想と日本社会)
著者等紹介
常見陽平[ツネミヨウヘイ]
1974年、北海道生まれ。一橋大学商学部卒業後、リクルート、玩具メーカー、コンサルティング会社を経てフリーに。評論家、人材コンサルタント。雇用・労働、キャリア、若者論などをテーマに執筆、講演活動を続ける。2014年、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tolucky1962
12
就活ジャーナリストがデータに基づき日本企業の就活タイプを分類。基本的には大企業はエリートがエリートを選び、中堅も相性と称して特定大学から中心的に採用。ただし、異なるタイプの併用や状況で方針を変更することも。就職サイトは平等・自由を前提にするが実際は学歴フィルタは存在する。企業・大学・学生に対しても、著者の提案があるが、学生に対しては平等幻想を捨てて、相応のレベルを選べというもの。完全な形の就活はあり得ない。その元になる大企業有利や就社など様々な問題から直していかないと就活だけの問題でもないように思う。2016/01/23
かんがく
10
自身が一般的な「就活」を経験していないので読んでみたが、データの羅列と同じことの繰り返しで面白く読めるタイプの本ではなかった。最後の提言も中途半端。2022/02/23
Happy Like a Honeybee
8
支配者のイデオロギーとは。 自分が通う大学の採用実績のある業界企業を中心に、活動するのが効率的であると。 機会の平等を信じる人間には、是非とも啓蒙されるべき内容のエピソード。平等社会とは昭和時代の遺物なのか…。大企業の不祥事が記憶に新しい昨今、余暇時間で勉学に励み襲いかかる荒波に備えようと思う次第。2017/06/30
Humbaba
7
採用基準というのは、常に一定に保たれている訳ではない。同じ時に就職しようとしたとしても、同じものさしで図られているという保証はなく、個人の能力のみならず、全体のバランスも影響してくる。そのような事情があるからこそ、正確な選考理由の開示というのは実現が困難となっている。2015/03/31
kco
4
割と現実的な論。平等、なんてそもそもある訳ないじゃんね。そんな幻想の存在自体が、不思議。2015/08/09
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- 和書
- 菅原伝授手習鑑 - 校注