NHKブックス
琳派のデザイン学

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  • サイズ B6判/ページ数 250p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140912027
  • NDC分類 702.1
  • Cコード C1371

内容説明

俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、鈴木其一らにより、時代を超えて受け継がれた琳派の魅力はどこにあるのか?純粋な美を追求するファインアートではなく、日々の暮らしとともにある生活芸術だった琳派は、日本美の原型とも言えるデザインを生み出していった。非対称と余白の画面構成や斜線のダイナミズムなど、現代にも生き続ける琳派の大胆なデザイン原理を明解に示し、日本人が自然風土から学びとってきた美の本質に迫る。琳派芸術への新たなるアプローチ。

目次

第1章 琳派の美とは何か
第2章 琳派の装飾と粋
第3章 琳派のデザイン原理
第4章 琳派の破調の美学
第5章 琳派と現代デザイン
第6章 グローバリズムと琳派のデザイン学

著者等紹介

三井秀樹[ミツイヒデキ]
1942年、東京生まれ。1966年、東京教育大学教育学部芸術学科卒業。1967年、東京教育大学教育学部教育学専攻科芸術学専攻修了。筑波大学名誉教授。玉川大学名誉教授。現在、学術団体・形の文化会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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とんこつ

5
西洋美術との比較を通して、琳派の特徴と性質を描こうとした一冊。琳派についての教科書的な記述以外は、著者の主観の入った想像が多く含まれており、すべてを鵜呑みにするのは難しい印象を覚えた。ただ、琳派作品の構造の面白さや、平面性や不均衡性についての記述は、琳派や日本美術の特色を考える上でのヒントを得たように思う。日本文化では自然との距離はたしかに西洋よりも近く、支配よりも共生を志向するものであるが、それは日本固有なのか、東アジア全体が共有する思想なのかなど、目の細かい議論が必要な箇所が多くあるように思う。2019/08/17

おとこまえひろし

2
琳派についてと西洋のデザインの流れと日本絵画礼賛。琳派とその後の芸術は、多少の関係はあるかもしれないけど、琳派は言うほど何でもかんでもに影響をあたえたのかなあ。ちょっと信用しきれない内容だった。2015/03/23

unpyou

1
この本で言いたいことをまとめると「琳派の非対称の美学はジャポニスムの根本/西洋美術の行き詰まりを打破した第一の要因はジャポニズムであり琳派/日本美術の要を生活芸術と評した西洋人の評価は負け惜しみ/琳派の美学を生んだのは日本人の伝統的な自然観/日本人はこれをもっと誇るべき」てなことだが、驚くべきことに琳派美術と西洋美術等との比較分析などが殆ど含まれてない。「学」と銘打つからには具体的な分析に基づく実証がないと話にならんではないか。もしビギナー向けなのならせめて豊富に図版載せろよという感じ。極めて退屈な本。2013/03/31

takao

0
デザインか2017/07/24

ざっくば

0
「日本は自然と共生してきたために、たとえ歪であっても自然の形そのものを愛してきた。日本美術、特に琳派の特徴として、アンバランスな構図や余白の妙・ぼかしやグラデーションによる空間表現・造形の単純化や繰り返しといった点が挙げられる。対象を正確に描写する西洋美術の十八番は今や写真に取って代わられ、現代の美術はかつての琳派表現に活路を見出している。」2013/04/28

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