内容説明
高度成長期に燦然と輝いていた団地文化とは何だったのか?香里団地、ひばりケ丘団地、常盤平団地など、東西の大団地をフィールドワークし、埋もれた資史料を調査した著者が、躍動する団地自治の実態と住民の革新的な政治意識を明らかにする。さらに沿線の鉄道からの影響や、建築・設計上の特徴をも考察し、団地をアメリカ的ライフスタイルの典型と捉える従来の史観に再考を迫る。今日の団地の高齢化や孤独死問題が生じた淵源を、コミュニティ志向の衰退と個人主義台頭の歴史に探り、知られざる政治思想史の一断面を描出する画期的論考。
目次
はじめに 政治思想史から見た団地
第1章 「理想の時代」と団地
第2章 大阪―香里団地
第3章 東京多摩―多摩平団地とひばりケ丘団地
第4章 千葉―常盤平団地と高根台団地
第5章 団地の時代は終わったか
著者等紹介
原武史[ハラタケシ]
1962年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。国立国会図書館職員、日本経済新聞東京本社社会部記者を経て、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程中退。東京大学社会科学研究所助手、山梨学院大学助教授、明治学院大学助教授を歴任し、明治学院大学国際学部教授。専攻は日本政治思想史。主な著書に『「民都」大阪対「帝都」東京』(講談社選書メチエ、サントリー学芸賞)、『大正天皇』(朝日選書、毎日出版文化賞)、『昭和天皇』(岩波新書、司馬遼太郎賞)、『滝山コミューン一九七四』(講談社文庫、講談社ノンフィクション賞)、ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えも
ハチアカデミー
おっとー
さまい
とりもり