NHKブックス<br> 団地の空間政治学

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団地の空間政治学

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  • サイズ B6判/ページ数 290p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140911952
  • NDC分類 365.35
  • Cコード C1336

内容説明

高度成長期に燦然と輝いていた団地文化とは何だったのか?香里団地、ひばりケ丘団地、常盤平団地など、東西の大団地をフィールドワークし、埋もれた資史料を調査した著者が、躍動する団地自治の実態と住民の革新的な政治意識を明らかにする。さらに沿線の鉄道からの影響や、建築・設計上の特徴をも考察し、団地をアメリカ的ライフスタイルの典型と捉える従来の史観に再考を迫る。今日の団地の高齢化や孤独死問題が生じた淵源を、コミュニティ志向の衰退と個人主義台頭の歴史に探り、知られざる政治思想史の一断面を描出する画期的論考。

目次

はじめに 政治思想史から見た団地
第1章 「理想の時代」と団地
第2章 大阪―香里団地
第3章 東京多摩―多摩平団地とひばりケ丘団地
第4章 千葉―常盤平団地と高根台団地
第5章 団地の時代は終わったか

著者等紹介

原武史[ハラタケシ]
1962年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。国立国会図書館職員、日本経済新聞東京本社社会部記者を経て、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程中退。東京大学社会科学研究所助手、山梨学院大学助教授、明治学院大学助教授を歴任し、明治学院大学国際学部教授。専攻は日本政治思想史。主な著書に『「民都」大阪対「帝都」東京』(講談社選書メチエ、サントリー学芸賞)、『大正天皇』(朝日選書、毎日出版文化賞)、『昭和天皇』(岩波新書、司馬遼太郎賞)、『滝山コミューン一九七四』(講談社文庫、講談社ノンフィクション賞)、ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えも

20
団地族という流行語で始まった公団による団地の時代は、約10年後に団地妻で終焉を迎え、ニュータウンや民間マンションにとって変わられる。その間、「団地の季節」に起きた、新しい政治の動きを検証した本▼私にとっての団地はウルトラセブンのイメージなのですが…▼イエ制度から離れた若いサラリーマン家庭が、団地の保育や交通環境の改善をめざして自治会などの組織を立ち上げ、それが革新政党躍進のうねりの一端を担っていったというわけですね▼恥ずかしながら「不破哲三」がペンネームだったとは、これを読むまで知りませんでした…。2017/01/25

ハチアカデミー

13
自分たちが生活する場所を、自分たちの考えや要望にそって変えていく。生活人として至極まっとうな行動をしなくなったのは何故なのか、といういまに繋がる、団地を主題とした大衆生活史。建設当初は最先端の居住空間であり、皇太子夫妻もサルトル夫妻も訪れたというのだから驚きである。インテリもサラリーマンも、同じ団地に住まうという点で対話する。それぞれの要望を出し合う。みんな、自分の生活を今よりも良くしようとする。金で解決する現在とは隔世の感がある。こういう形の歴史もある。地域史から見えてくる国の動き、世相の動きもある。2013/05/09

おっとー

10
団地という空間が生み出す多元的な政治力学を鮮やかに描く。団地はキッチンや水洗便所を備えたコンクリートのプライバシー空間を持ち、自治会などの集まりを生み出し、時として鉄道会社との折衝の場や共産党や公明党の牙城となる。単なる居住空間というより、戦後の中流層が作り出した稀有な民主主義空間であった。また、公私の空間バランスが絶妙に機能していた。しかし、ニュータウンの建設などで団地は衰退し、居住に占める「私」の意味合いが強くなる。そして現代、ショッピングモールなどを見ると、私どころか動物性が強くなっている気がする。2018/01/22

さまい

8
あまり集中して読めなかった。おそらく名古屋圏に住む自分には本書で取り上げられる大阪の香里団地・東京の多摩平団地・ひばりヶ丘団地が離れすぎているので地理的にも、60年代という自分が生まれる前の時代にも実感が持てないせいだろう。現代に生きる自分にはとうてい信じられないが、団地の住民自治団体がここまでの政治性を持っていたことは興味深かった。2021/06/18

とりもり

8
面白い。空間政治学なんて学問があるのかどうかは知らないが、団地のコミュニティとしての空気が、共産党などの特定政党の躍進を支えていたのだとすれば、これは一考の価値あるテーマではないか。賃貸から分譲へ、階段式低層構造からエレベーター式高層構造への変遷が、住民の連帯を分断してコミュニティを消失させ、結果として集合住宅の政治的な色彩が失われたのなら、それは現代社会の政治への無関心の典型的縮図なのではないか。色々考えさせられるテーマではある。すかいらーくの社名の由来がひばりヶ丘なのがツボでした。★★★★☆2018/02/17

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