内容説明
隋唐帝国の出現により中国は巨大な龍となった。おびえる朝鮮諸国と日本。百済・高句麗が滅び、白村江で敗北した日本の運命は…藤原不比等は新しい王権を夢見る。その王権は草壁・軽・首の三人の皇子に託される。日本書紀の中に隠された不比等の政治哲学。天皇は天孫降臨神話で「神」になり、聖徳太子で「聖」になる。その「神聖」なる天皇を藤原一族が呑み込む。藤原不比等の企み、その呪縛は今もなお続く。
目次
第1部 『日本書紀』の構想(“聖徳太子”の誕生;『日本書紀』の虚構;実在した蘇我王朝;王権の諸問題)
第2部 天孫降臨の夢(“天皇制”成立への道;藤原不比等のプロジェクト;天孫降臨神話の成立)
天皇制をめぐって
著者等紹介
大山誠一[オオヤマセイイチ]
1944年、東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。現在、中部大学人文学部教授。専攻は日本古代政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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