内容説明
作庭家は石の気勢を読む。禅そのものは、目に見えない。その見えないものを形に置き換えたのが禅芸術で、禅寺の庭園もその一つである。西芳寺、天龍寺、瑞泉寺、永保寺、恵林寺…。これらの禅宗様庭園を各地に施したのは、夢窓疎石である。室町期、臨済宗の黄金期を築いた夢窓禅師による枯山水様式の源流となった庭は、臨済禅の高みの境地の顕現であると同時に、のちの日本庭園の規範となった。禅僧にして庭園デザイナーである著者が、禅師との共通体験をもとに、綿密な実地踏査により描き出す日本庭園観照記。
目次
第1章 夢窓国師の一生(夢窓国師の生い立ち;本師・高峰顕日 ほか)
第2章 禅思想と作庭技術の融合(日本庭園を代表する禅寺の庭;禅の原点「無」の思想 ほか)
第3章 庭園プランナーとしての石立僧(林泉をみずからつくり、愛好した国師;サクラをこよなく愛した国師 ほか)
第4章 池泉庭園から枯山水へ(虎渓山永保寺―石組庭園への中間形態;錦屏山瑞泉寺―作庭の基礎を築いた庭園 ほか)
著者等紹介
枡野俊明[マスノシュンミョウ]
1953年神奈川県生まれ。玉川大学農学部農学科卒業。曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー、多摩美術大学環境デザイン学科教授、ブリティッシュ・コロンビア大学特別教授。1999年芸術選奨文部大臣新人賞(美術部門)、外務大臣表彰など。主な作品に、京都府公館、カナダ大使館東京、三渓園鶴翔閣、セルリアンタワー東急ホテル日本庭園、カナダ国立文明博物館日本庭園、ベルリン日本庭園など
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