NHKブックス
保元・平治の乱を読みなおす

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  • サイズ B6判/ページ数 243p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140910177
  • NDC分類 210.38
  • Cコード C1321

内容説明

貴族から武士へという、時代の主役の移り変わりを象徴する古代末期の兵乱、保元・平治の乱。武士を主人公として語られてきた通説を打破し、王家・摂関(せっかん)家の嫡流争いと、新興貴族である院近臣と軍事貴族の利害対立が複雑に絡み合う院政期の混乱した政治状況を描き出す。平清盛(たいらのきよもり)の関与の低さ、後白河上皇の立場の脆さ、藤原信頼の逞しさなど、これまで語られたことのない乱の実体を、いま明らかにする。

目次

第1章 分裂する政界―鳥羽院政期の政情(王家の内紛;摂関家分裂;武者の世、前夜)
第2章 帝王と上皇―保元の乱の勃発(政界の激変;治天の君の死去;兵乱の勃発)
第3章 激闘の果て―保元の乱の結果(戦闘の展開;敗者の運命;勝者たちの明暗)
第4章 新たな闘い―平治の乱の前提(政界の勢力地図;打倒信西;信頼の勝利)
第5章 闘いの終息―平治の乱の結末(天皇・上皇の脱出;後白河側近の全滅;最後の勝者)

著者等紹介

元木泰雄[モトキヤスオ]
1954年兵庫県生まれ。1983年京都大学大学院文学研究科博士課程指導認定退学。大手前女子大学助教授、京都大学総合人間学部助教授を経て、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専攻は中世前期政治史
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

だまし売りNo

18
鳥羽法皇は保元元年(一一五六年)に崩御した。後白河天皇の側近の藤原信西が陰で崇徳院と藤原頼長が兵を集め反乱を起こそうとしているとの噂を流した。噂を信じた後白河天皇は、頼長が兵士を集めることを禁止し、財産も没収する。崇徳院や頼長に挙兵の意思はなかったが、後白河天皇の措置が挙兵に追いやってしまった。2021/11/06

氷柱

5
680作目。3月19日から。武家の黎明期から平家の台頭までがまとめられている。かなり具体的にまとめられているので事前学習が必要になる。義朝の名前が出てくるまでは読んでいてしんどかったし、登場人物が多すぎて内容が殆ど頭に入ってこなかった。それほどまでに多くの人物が平安中期~末期には暗躍していたことになる。しかもそれが皇室という大一家を中心に回ることとなる。この後しばらくすると日本の中心が刹那的とはいえ少しずれることにはなるものの、やはり皇室の権威の大きさを思い知ることができる。2021/03/21

saladin

4
保元・平治の乱は武士台頭の契機となったと認識していたのだが、どうやらそう単純なものでもないらしい。保元の乱によって王家・摂関家は分裂・解体されて弱体化し、結果弱小であった院近臣たちが自立。が、互いに主導権を巡って対立し、平治の乱に発展する。義朝と清盛はこれらの乱では暴力装置として機能したに過ぎないとする。なるほど、興味深い。2021/09/04

Jiro Tsuda

4
名前を覚えるのが大変だった!難しい!この時代、藤原一族の婚姻関係がすごく複雑なんですね。2回読みました。これで大河ドラマの平清盛は少し面白くなるかな。信西役の阿部サダオに注目したいです。2012/01/06

ken ken

3
とても難しかった。頼長 信頼 成親 忠実 忠通 信西 複雑...... 2012/11/12

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