NHK出版新書<br> 小林秀雄の「人生」論

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小林秀雄の「人生」論

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  • サイズ 新書判/ページ数 223p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140886656
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0210

出版社内容情報

日本人の幸福とは何か?

誰もが知る“批評の神様”は、本当は何を書こうとしていたのか? 文芸批評家、芸術論の名手、古典研究の伝統主義者、果ては現代思想の先駆者……小林に付きまとうイメージはじつに多岐にわたる。長きにわたって小林の文章を読み解いてきた気鋭の批評家が、まさに批評の始祖としての小林の多様な作品群の核心に見出したのは「人生の教師」という立場だった。この観点から小林の作品群の全体像を提示し、さらに小林の「生活形式」という思考の枠組みをヒントに、彼が一貫して近代日本人の自立と「それを支えるもの=幸福の根拠」を探求していたことを示す。新視角の小林論にして画期的な日本人論!

内容説明

誰もが小林秀雄を知っている。だが小林の最大の関心事が何であったかを知る人はいない―。本書はこの状況を打開しつつ、現代の日本人に向けて確かな「生きる指針」を与える。日本最高の知性と呼ばれた小林の活動を三期に分けて、小林自らの問い、「人生いかに生くべきか」への答えが深化し明確になってゆく過程をクリアに描き出すのだ。気鋭の批評家が懇切丁寧に語り下ろす、「小林秀雄・入門講義」にして真正な日本人論。

目次

序章 「人生の教師」という像
第1章 批評とはどんな営みなのか(近代日本が抱えた問題;小林秀雄の半生;いかに「意匠」から自己を守るか)
第2章 自己を支えるものとは何か(「故郷を失う」とはどういうことか;ドストエフスキー論―歴史について;戦争と伝統―「文学と自分」)
第3章 直観を信じるということ(敗戦と「私の人生観」;「美」を求める心―「ゴッホの手紙」から「近代絵画」へ;信じることと知ること―『本居宣長』と「山の人生」)
終章 「栗の樹」はどこにあるのか

著者等紹介

浜崎洋介[ハマサキヨウスケ]
1978年生まれ。文芸批評家。雑誌『表現者クライテリオン』編集委員。日本大学芸術学部非常勤講師。日本大学芸術学部卒業、東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。博士(学術)。専門は日本近代文学、批評理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

105
全集を読んだほどに私は小林秀雄さんの愛読者である。でもそれは、芸術や文明に対する批評家としての鋭い見識に感動するのであって、思えば、この人の「人生」には、殆ど興味を持っていなかった。むしろ、長谷川泰子さんのことも含め、忌避感を感じていたという方が本当かもしれない。だから、本書のタイトルはとても気になったのだが、内容は、通常の解題に近いものである。小林さんが「意匠」の対極として位置付けた「直観」というキーワードが、歴史・自由・自然・日本人などの文脈を通じて上手く整理されていて、良質の入門書になっている。2022/01/02

けんとまん1007

64
深い1冊。習慣と伝統・・なるほど、そうなのかと啓発される。直観という2文字が、一番、印象に残る。随分前だが、本居宣長論を読んだことがある。改めて、小林秀雄氏の著作に触れてみたくなった。2022/11/04

ころこ

43
著者は柄谷行人に私淑していた様で、追求しているモチーフが同じだから当たり前かもしれませんが、本書はほとんど柄谷論として読めます。本書のキーワードは「直観」です。全体と部分の、または西洋(2階)と日本(1階)のアンチノミーの様に、イデオロギーを頼りにすると直観に至ることが出来ない。このイデオロギーのことを小林は「意匠」と呼びましたが、柄谷も文芸批評、マルクス、ウィトゲンシュタイン、交換様式と次々と意匠を変えていました。小林の有名な「僕は無知だから反省しない。利巧な奴はたんと反省してみるがいいじゃないか。」を2022/02/25

ミッキー・ダック

33
著者は文芸評論家。雑誌「クライテリオン」の記事で注目した本書は、小林秀雄の生き方と思想を俯瞰的に辿る中で、混迷する現代日本を生き抜く上での智恵を探る。「何を信じ当てにして生きるか」という「信仰」や「何に感動し幸せを感じるか」という「幸福感」の問題が主題。◆小林秀雄はおろか、近代日本文学にも詳しいわけではないから、かなり難しく理解に手間取ったが、多くを学んだ。批評、伝統、歴史、戦争、宗教、芸術、人生観、日本語等に関する小林の思想の根底にあったのは、「理論は現実を捉えられるのか」という疑念だった。→ 2022/08/27

原玉幸子

27
私の小林の印象は、受験生の時の評論の難解さ、中原中也の恋人へ横恋慕した顛末、大岡昇平との師弟関係、岡潔との対談、単なる骨董趣味の酒好きのおっさん等、時代も何もばらばらでしたが、本書で、デビュー、戦前・戦中、戦後の三時代に分けて、其々「小説の死と批評」「歴史と民衆感覚」「戦後のもののあわれを知る」との氏の主張や思想を体系的に解説していて、分かり易くて有り難かったです。特に、色彩とデッサンと格闘したゴッホ、近代ロシアと近代日本の類似性とドストエフスキー、戦後の総括に小林の深さを感じました。(◎2021年・冬)2022/01/07

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