NHK出版新書<br> 新世紀のコミュニズムへ―資本主義の内からの脱出

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NHK出版新書
新世紀のコミュニズムへ―資本主義の内からの脱出

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140886526
  • NDC分類 104
  • Cコード C0210

出版社内容情報

気候変動や経済的不平等をもたらす資本主義を超えて、「コミュニズム」へと至る。それは、いかにして可能なのか? コモンズ(私的所有を超えた共有物)を中核に据えた、生き生きとした社会を築く方途とは何か? 未来を生きる将来世代に持続可能な形で地球を残すことを、いかなる思想的構えで現在の不自由に優先させるか? マルクスからヘーゲル、経済学から宗教学までの多様な知見を縦横に駆使し、パンデミック後の思想的課題に鋭く迫る。「未来の他者との連帯」というアクロバティックな課題の考察にまで及ぶスリリングな展開。資本主義をめぐる積年の考察がここに結実! 大澤社会学、至高の到達点。

第1章 人新世のコロナ禍
第2章 普遍的連帯の(不)可能性
 1 簡単に理解できることなのに……
 2 倫理的な洗練の極と野蛮の極
 3 イエスの墓の前で
 4 動物としての人間の生
 5 禁欲の資本主義
 6 もうひとつの時間
第3章 惨事便乗型アンチ資本主義
 1 ソフィーの選択のように
 2 ベーシック・インカムは可能か
 3 現代貨幣理論の盲点
 4 惨事便乗型アンチ資本主義
 5 脱・私的所有
第4章 脱成長のための絶対知
 1 人新世の危機に抗するために
 2 悪い報せとよい報せ
 3 交換価値か、使用価値か
 4 科学知の運動
 5 絶対知の逆説
第5章 新世紀のコミュニズムへ
 1 知と無知
 2 新世紀のコミュニズムのために
 3 資本主義に内在するコミュニズム

内容説明

気候変動や経済的不平等をもたらす資本主義を超えて、「コミュニズム」へと至る。それは、いかにして可能なのか?コモンズを中核に据えた、生き生きとした社会を築く方途とは何か?マルクスからヘーゲル、経済学から宗教学までの多様な知見を縦横に駆使し、パンデミック後の思想的課題に鋭く迫る。資本主義をめぐる積年の考察が、ここに結実!

目次

第1章 人新世のコロナ禍(人新世;破局の予兆としてのCOVID‐19 ほか)
第2章 普遍的連帯の(不)可能性(簡単に理解できることなのに…;倫理的な洗練の極と野蛮の極 ほか)
第3章 惨事便乗型アンチ資本主義(ソフィーの選択のように;ベーシック・インカムは可能か ほか)
第4章 脱成長のための絶対知(人新世の危機に抗するために;悪い報せとよい報せ ほか)
第5章 新世紀のコミュニズムへ(知と無知;新世紀のコミュニズムのために ほか)

著者等紹介

大澤真幸[オオサワマサチ]
1958年、長野県生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。専攻は理論社会学。思想誌『THINKING「O」』(左右社)主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

101
新型コロナ対策で多彩な給付金がバラまかれ、ベーシックインカムまで検討されるなど資本主義否定の政策が相次いだ。そこに環境問題も絡んで「脱成長コミュニズム」を提唱するが、いくら資本主義が行き詰まり症状を呈しているとはいえコミュニズムが代用できるのか。『資本論』が書かれた当時はサイバー空間での手数料ビジネスで儲けるGAFAMなど想像外だったはずで、今さら引き出されても空想社会主義者の戯言でしかない。どの国も企業も人も他者を犠牲にして自らの利益を最優先する非情なリアルを見据えた上で、実現可能な道筋を示してほしい。2023/04/30

trazom

96
斎藤幸平先生の「人新世の資本論」は、若い学者のイキのいい議論だと面白く読んだが、大澤先生までが同じ主張だとすると、本当に「脱成長コミュニズム」しかないのかと深刻な気持ちになる。死の受容モデルとしてキューブラー=ロスが定義した5段階(否認・怒り・取引・抑鬱・受容)を例に引き、コロナ禍や地球環境を前にして、国民国家、資本主義という社会の基盤が根底から揺さぶられているのに、加速的経済成長や科学技術への妄信で克服できるとする現代社会は、資本主義の死を受入れられずに「取引」で乗り切ろうと藻掻いている断末魔なのか…。2021/09/12

樋口佳之

51
コロナ禍という同じ体験をこんな風に論じる方もいるのかとは思いました。自分は早く収まって前の生活に戻りたい位だったのだから。温暖化による地球規模の困難な事態の繰り返しが人新世のデフォルトになっていくとすると…。/社会的共通資本を記述されているように極大化することは一部理解できませんでした。極大化すればあらゆるものが社会的共通資本だとしてしまうのは、旧社会主義国の再現への道では?宇沢氏があえてその概念を提出した意義はどこへ?という疑問が残りました。2021/09/16

ころこ

41
コロナを奇貨として、脱資本を進める方途を模索する本です。経済活動が止まったことで一時ベーシックインカムが話題になりましたが、第3章ではその実現可能性からMMT批判、貨幣=国債仮説を著者の言葉で論じています。貨幣論に興味のあるひとは一読です。さて、本書は第4章が読みどころです。現在も読まれている斎藤幸平『「人新世」の資本論』に全面的に依拠した上で、議論の精緻化が行われています。私にはこれがマルクス主義の世界宗教化論に読めました。簡潔にいうと(交換)価値から使用価値への転換が贈与を生む。使用価値の方が価値より2021/04/13

sayan

29
多様な論点が盛り込まれ少しまとまりにかける。そこで、文中に出てくる「資本主義の知の無知」を念頭に置いて読むと見通しが良くなる。曰く、今のままでは「限界に直面する」ことを、皆知っているのに「知らない振り」を決め込む。だから、私的所有を相対化し社会的共通資本へ、つまり使用価値>交換価値に重きを置く社会を目指すべきと説く。その際著者は斎藤幸平にも言及し「知の無知」から脱却できない理由を説明する。この事は先日読了した「マツタケ」で示されるサプライチェーン議論と含意に大きく重なるも迫力と明快さの点で少し物足らない。2021/06/14

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