出版社内容情報
「不平等の世界」に、私たちは何をすべきか
貧困や差別に苦しむ家族や人々といった、社会の見過ごされがちな側面を一貫して撮り続けてきた二人の映画監督。彼らの目に、不寛容・不平等の増す世界はどのように見えているのか。コロナ禍で拍車がかかる分断と格差をいかに乗り越るべきか。搾取する側・される側という、単純な二項対立に終わらない複雑な現実の姿を、深い洞察と想像力によって浮かび上がらせた対話と書き下ろしを収載した一冊。
内容説明
分断、差別、忖度…「不平等な世界」をどう生きるか?映画監督ふたりが深い洞察と想像力で読み解く!大好評のNHK番組を追加取材、大幅加筆をして書籍化!
目次
第1章 『万引き家族』と『家族を想うとき』から見えてくるもの(是枝裕和)(最も尊敬する監督;転機となった出会い ほか)
第2章 対談 家族と社会をめぐって(是枝裕和/ケン・ローチ)(かつては二種類の人たちがいた;多くの映画は人々を物としか見ていない ほか)
第3章 壊れゆく社会のなかで―イギリス・ヨーロッパ・世界(ケン・ローチ)(EU離脱(ブレグジット)より大きな問題
『わたしは、ダニエル・ブレイク』と『家族を想うとき』 ほか)
第4章 「悪い時」を乗り越えるために(ケン・ローチ)(私たちが抱えている真の問題;貧困層と政治的カタストロフ ほか)
第5章 ナショナルへの回収にいかに抵抗するか(是枝裕和)(パブリックの危機;文化への圧力は右も左も同じ ほか)
著者等紹介
是枝裕和[コレエダヒロカズ]
1962年、東京生まれ。映画監督、テレビディレクター。1987年、早稲田大学第一文学部文芸学科卒業後、テレビマンユニオンに参加。1995年、『幻の光』で映画監督デビュー後、国内外の映画賞を多数受賞。2014年に独立し、制作者集団「分福」を立ち上げる。2018年、『万引き家族』がカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞、同作品で第91回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた
ローチ,ケン[ローチ,ケン] [Loach,Ken]
1936年、イングランド中部ウォリックシャー州生まれ。映画監督。『キャシー・カム・ホーム』で初めてテレビドラマを監督、『夜空に星のあるように』で長編映画監督デビューを果たし、『ケス』でカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭グランプリを受賞。その後も世界三大映画祭などで高い評価を受け続け、カンヌ国際映画祭では『麦の穂をゆらす風』『わたしは、ダニエル・ブレイク』の2作でパルム・ドールを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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