NHK出版新書<br> マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する〈2〉自由と闘争のパラドックスを越えて

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NHK出版新書
マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する〈2〉自由と闘争のパラドックスを越えて

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140886205
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C0210

出版社内容情報

人気沸騰の哲学者,ニューヨークで自在に語る!

NHK「欲望の時代の哲学」「欲望の哲学史」がテレビで大きな反響を呼び,これを書籍化した『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』が哲学書としては異例の大ヒットとなったマルクス・ガブリエルが帰ってきた!今度の舞台はニューヨーク。「資本主義」「民主主義」という自由の理念の「実験場」とも言うべきアメリカの中心地で、ドイツ哲学のホープであるガブリエルは何を見、何を思い、何を語るのか?!
近年とくに自由と倫理の危機を語るガブリエルは、米国発のものの見方が危機の根源にあると見る。Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ章では、一見離れた「資本主義」「民主主義」「SNS社会」と「哲学」の関係を洞察、「哲学」を実践のツールとして、平易な言葉で読者に示す。

まずⅠ章で、高層ビルやブランドショップの並ぶ目抜き通りを望み、「自由」という概念のもたらすパラドックスについて、カントからシェリングまで引用しつつ、その「逆説」の飛び越え方が示される。SNSがもたらす「破壊性」がヨーロッパ哲学の伝統で検証される時、「自由意志」というカントの基本理念はどうそこに関わるのか?自らを守る術はどこに?
次にⅡ章では、ともすれば社会を、物質的な生産、消費のサバイバルゲームとして、単なる生存のための限られたパイの取り合いとなっているアメリカ的資本主義を批判、その見方から脱する思考が語られる。「新実在論」の多元的な視点を生かす時、どんな捉え方がありうるのか?そしてⅢ章では、資本主義の新たなエンジンとなりつつあるAI=人工知能について、これが「現実を意味あるものとして認識させない」危機を指摘、警鐘を鳴らす。そうした思考から脱するために、大胆な仮説が示されるのだが、果して?引き裂かれた社会を救うアイデアとなるか?最後のⅣ章は、ガブリエルの議論を収録した話題書『未来への大分岐』で見事な議論を展開した気鋭の経済学者・斎藤幸平との白熱の対話。ガブリエルは日本へも言及し、待ったなしの問題についても語り、日本社会へのある提言も行う。「社会は変わらない」というニヒリズムの蔓延を痛烈に批判し、さまざまな活動の持続可能性を説く、その行方は?

全篇にわたり、「欲望」シリーズの企画開発者であり制作統括のプロデューサー・丸山俊一が前著『マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する』に続いて番組のリライトを手掛け、ガブリエルの語りを簡潔に構成して、彼の思考の”息遣い”を的確に伝える。序章と終章では丸山がガブリエルの言葉を解題、時代と結ぶ思考の補助線を示し、読者へのガイドとする。

読者は、全章を貫くガブリエルの「闘志」にシビれ、共鳴していくはずだ。彼は何に怒り、どう戦おうとしているのか? 「新実在論」の旗手として世界哲学の先頭に立つ若き天才が、加速する世界経済の中心地で語る言葉にいまこそ耳を傾けよう!!

内容説明

NHK番組「欲望の時代の哲学」出演が大反響、来日と関連書でブームを巻き起こしたマルクス・ガブリエルが帰ってきた!今度の舞台はニューヨーク。「自由」の理念の実験場とも言うべきアメリカの中心地で、注目のドイツ人哲学者は何を思い、何を語るのか?世界思想の最先端の展開から目が離せない―番組の書籍化、第二弾!

目次

序章 「欲望の奴隷」からの脱出
1章 自由意志のパラドックスを解く―カントから考えた「SNS社会のワナ」
2章 闘争の資本主義を越えて―ヘーゲルから考えた「格差社会のリアル」
3章 思考感覚が「引き裂かれた社会」を救う―新実在論から考えた「AI社会の死角」
4章 フェイクの共同体が壊れるとき―「複雑性の国」日本の可能性(対話者:斎藤幸平)
終章 敵か味方かの「世界」を越えて

著者等紹介

丸山俊一[マルヤマシュンイチ]
慶應義塾大学経済学部卒業後NHK入局。「欲望の資本主義」をはじめ時代のテーマを独自の視点で斬る異色の教養番組を企画、制作統括。現在NHKエンタープライズ番組開発エグゼクティブ・プロデューサー。東京藝術大学客員教授、早稲田大学非常勤講師も兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かみぶくろ

51
3.3/5.0 NHK番組の書籍版、しかも第2弾ということもあり、体系的にマルクス・ガブリエルの思想が理解できるような構成にはなってない。ただ人間を自然や数学に還元し認識を単なる脳の作用と位置付けるようなポストヒューマン的思想を斥け、道徳や倫理のような普遍的価値の復権を唱えているのは理解できた。昨今の風潮からはたしかに真逆で、新鮮かつ地味に刺さった。2023/02/27

くものすけ

10
前作の欲望の時代を哲学する1に引き続いて読んでみた。残念乍らNHKの番組は見ていません。少し哲学的な話で難しいので、一読して全文がすんなり理解できる内容ではないと思う。トピックスとしてはSNSの世界グーグル、フェイスブック支配に対する猛烈に反発されている事は良く分かった。2020/04/18

Book shelf

5
Ⅰでは彼の持論「新実在論」がメインでしたが、今回はそれも含めた哲学的思考で民主主義の崩壊、自由、行き過ぎた市場経済主義、人工知能、無法化したSNSなど世界を取り巻く問題の解決を試みる。GAFAなど巨大企業は個人情報をタダ同然に獲得していることを問題視、人工知能は「知能」ではないという視点、現実は法で守られているのにSNS上では法はないなど、普段は無関心なまま過ごしているが看過できない問題であることを気づかせてくれる。ただしテクノロジーを否定しているわけではなく使い方の問題であるという指摘に激しく同意。2020/08/27

えいこ

4
金銭的価値軸のみに集約されつつあるグローバル資本主義に「人生の意味」のような質的な価値軸を加え、自分と他人それぞれの人生の意味を最大化するような関係性の創出が必要。それってとめどなく手間のかかること。でも、それこそが、効率や生産性追求で失われた人間性を取り戻す行動なんだろう。GAFAは利便性を生んでくれたが、人為的に生み出された自分自身のイメージに沿って、予定調和的な「自由意志」により際限なく欲望が駆り立てられていく。フィクションの中に生きていることを自覚すること。立ち止まって思考し倫理観を取り戻すこと。2020/08/27

Keiko Yamamoto

2
 民主主義はどんな問題でも投票(多数決)で解決できると考えてはいけない。議題にさえのせてはいけない絶対悪というものがある。例えば「ユダヤ人を殺すべきかどうか」。  民主主義(多数決)において、私たちが誤った決定をすることもあることを自覚しておくべきだ。  間違った決定を極力避けるため、私たちは民主主義において真実の価値を持つ必要がある。  多くの人々が民主主義とは自分の利益が満たされるようにすべてのことに投票できる意味だと思っているが、それは民主主義ではない。なぜ投票するのかを問うべきだ。 2022/04/13

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