出版社内容情報
清楚で、けなげに、たくましく。今日も静かに、生えてます。
小さくて美しい花も咲かせないため、ことば通り、コケにされがちなコケ。だがしかし、その清楚でみずみずしい姿形は、わび・さびに代表される日本の美に深く関係しており、生き方に目を凝らせば、環境に応じて変幻自在に生きる術が洗練されている──。日本全国を飛び回る気鋭の研究者が、豊富なカラー写真とともに、尽きせぬコケの魅力を語る。
内容説明
初期の陸上植物の面影を残す植物、コケ。花を咲かせず地味な存在と思われがちだが、その清楚でみずみずしい姿は、「わび・さび」に代表される日本の美意識に深く関係し、生き方に目を凝らせば、環境に応じて変幻自在にスタイルを変える知恵が満載だ。岩や樹木になぜ生える?「苔のむすまで」はどれくらい?コケを愛してやまない気鋭の研究者が、200点以上のカラー写真とともに語る、小さなコケの壮大な物語。
目次
序章 コケはなぜに美しい
都市の章 健気に、時にしたたかに
庭園の章 コケが醸し出す「わび・さび」の風情
農村の章 のどかな土地の熾烈な戦い
里山の章 運命に抗わず、コツコツと生きる
深山の章 細く長く生き、森の主役に
高山の章 厳しさがコケを強くする
水辺の章 柳のようにしなやかに
味わう章 五感でコケを味わう
終章 小さなコケが教えてくれること
著者等紹介
大石善隆[オオイシヨシタカ]
静岡県浜松市出身。福井県立大学学術教養センター准教授。専門はコケ生物学。京都大学大学院農学研究科博士課程修了。博士(農学)。主な研究テーマはコケの生態。この専門を背景にして、コケから日本の文化や地球環境問題についても考える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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