NHK出版新書
21世紀の自由論―「優しいリアリズム」の時代へ

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140884591
  • NDC分類 311.04
  • Cコード C0236

出版社内容情報

「政治哲学」不在の日本、混迷を極めるヨーロッパ、ネットワーク化された世界に生まれた共同体の姿を描き、「非自由」で幸せな在り方を考える。IT以後の世界を熟知する著者が挑む新境地、新時代の自由論!

内容説明

日本にはリベラルや保守がそもそも存在するのか?ヨーロッパの普遍主義も終わりを迎えているのではないか?未来への移行期に必須の「優しいリアリズム」とは何か?―「政治哲学」不在の日本、混迷を極めるヨーロッパ、ネットワーク化された世界に生まれた共同体の姿を描き、「非自由」で幸せな在り方を考える。ネットの議論を牽引する著者が挑む新境地!

目次

第1章 日本でいま何が起きているのか―「リベラル」「保守」「ネット右翼」(保守化する「リベラル」;マイノリティ憑依とゼロリスク幻想;「保守」が抱える二つのジレンマ ほか)
第2章 ヨーロッパの普遍主義は終わった(中心の消滅とリベラリズムの崩壊;コミュニタリアニズムの限界;自由と平等のトレードオフ)
第3章 移行期をどう生きるか(「冷たいリアリズム」から「優しいリアリズム」へ;ネットワーク共同体の可能性)

著者等紹介

佐々木俊尚[ササキトシナオ]
1961年兵庫県生まれ。作家・ジャーナリスト。毎日新聞社で12年あまり事件記者を務めた後、月刊アスキー編集部に移籍。独立後フリージャーナリストに。ITと社会の相互作用と変容、ネットとリアル社会の衝突と融合を主なテーマとして執筆・講演活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Rubik's

90
★★★★☆ 今のままでいいのか?2019/08/05

HANA

53
ネット時代の新しい共同体について語った一冊。前半はリベラルと保守の依って立つところの分析で、こちらは教えられる事大し。ただ後半の情報通信技術によって、新しい共同体が出来る。という部分については疑問に思わざるを得ない。主に国や権力のあり方についての部分について記述している部分があるのだが、最近のTwitterやFacebookのBAN騒動みても、権力の源泉が国に加えてプラットフォームがプラスされるだけの様な気がする。著者が今回の騒動について触れているのをどこかで見たので、現在の考えを知りたいものであるが。2021/01/13

Kentaro

34
自由には上下と縦横がある。 これまでの自由は、上下の自由だった。 私たちが普遍的な理想的人間を目指したり、もっと俗っぽい言い方をすれば出世したり、金持ちになったり、他国を見下ろしたりという「上への自由」は近代において確保されてきた。しかしこの「上への自由」は、いつ転落するかもわからず、敗残し、負け犬の烙印を押され、自分を否定されるかもしれないという「下への自由」と表裏一体だった。これは私たちにとっては近代の苦しみとなった。 しかしネットワーク化された世界では、ネットワークこそが社会への接続を可能とする。2021/12/13

アナクマ

27
(p.198)共同体をどうとらえるかによって、それは保守にもなるし、コミュニタリアニズムにもなる。言い換えれば、どの共同体の範囲の中で公共善を実現すればいいのかという「共同体の範囲」の問題でもある。◉(p.210)ネットワーク共同体では、共通善は自分と自分の周囲の届く範囲の中で合意され、実現されていく。内部と外部を(きっかりと)隔てる壁はない(から、共通善は外縁に染み出す)。◉いや、それだと共通悪が染み込むとも言える。共通善が染み出す条件を考える必要がある。もう少し先を読もう(とりあえずの走り書き)。2020/10/16

Y

27
保守を名乗る人たちの言うことにはピンと来なくて、かと思えばリベラルな人たちの言い分にも賛同し切れない部分があった。自分が社会に対して抱える不満や疑問を解明する言葉がこの本にはあった。社会の今の動き、そして歴史的にどのような変遷を経てどうして今こうした状況にあるのかがわかった。自由は本当は幸せなものじゃないのかもしれないという話なんてかなり共感した。著者の言う「やさしいリアリズム」こそ今現代社会が掲げていくべき方針なのかもしれない。なんとなくじゃなくて、もっと自分の考えの軸になるように理解して行きたい。2015/07/29

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