内容説明
嫉妬ぶかく、復讐心に燃え、呆れるほどに好色。ギリシャ神話に登場する神々が、人間よりも人間らしく、理不尽に見えるのはなぜだろうか。ルネサンス・バロック期に描かれた神話画の数々から、古代ローマ・ギリシャにまで遡り、神話の世界を愉しく案内する。ティツィアーノやルーベンスら、西洋絵画の巨匠たちの作品40点を図版収載。
目次
第1章 神話画の読み方―ルーベンスの二枚から
第2章 ユーピテルの情事―コッレッジョの四枚
第3章 ポエジー―ティツィアーノの六枚
第4章 さらに神話をさかのぼる―オウィディウス以前へ
第5章 神話画を描かせたひとたち
第6章 ティツィアーノの変遷
第7章 ティツィアーノからルーベンスへ
第8章 彫刻になったギリシャ神話
著者等紹介
逸身喜一郎[イツミキイチロウ]
1946年生まれ。東京大学名誉教授。専門は西洋古典学。東京大学文学部卒業後、同大学院人文科学研究科博士課程中退、英国セント・アンドルーズ大学Ph.D.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
12
文学から絵画を見ていくという感じでオウィディウス「変身物語」とそれになぞるように描かれたティツィアーノのギリシャ神話絵画についての話が主、あとはルーベンスと彫刻についてちょこっと。中野京子さんの解説を読んだ後ではちょっと退屈。神様の名前がラテン語名なのが慣れなくて少し読み辛く感じた。2022/09/02
viola
5
オウィディウス『変身物語』を中心としたギリシャ神話の絵画にまつわる本。タイトルの付け方が上手いと思います。が、なぜ神々は好色になったのかが主に書かれているわけではありません。2013/05/22
ぴよぴよーーーーー
2
ギリシャ神話を名画で解いて行くより。名画をギリシャ神話を通して読み解く方が強い。著者は謙遜し続けているものの、数々の名画(神話を知らないと十分に楽しめない)を独自の目線も絡めて解いているのでもう立派な美術書だと思われる。結局のところ、神話を知らない人は画家の表すところを全ては理解できない。また、「なぜ神々は好色になったのか」は本書では結論付けられていないが、おおらかで理不尽だからってことでいいのだろうか><2015/03/27
takao
1
ふむ2022/04/11
たぬき
1
わからんものを わからんもので説明してもしょうがないのよね 俺2013/05/26