NHK出版新書<br> ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか―本当の仏教を学ぶ一日講座

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NHK出版新書
ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか―本当の仏教を学ぶ一日講座

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140883990
  • NDC分類 180
  • Cコード C0215

内容説明

いま、心のよりどころを仏教に求める人が増えている。なかでも注目されているのが、“信仰”ではなく、“自己鍛錬”の重要性を説く原始仏教=「釈迦の仏教」だ。ブッダの生涯はもちろん、仏教成立以前のインドの社会構造、僧団の生活規則など6つのテーマ(講座)からブッダ本来の教えを知る。

目次

1時限目 インドに仏教が生まれるまで
2時限目 釈迦の生涯
3時限目 サンガとは何か
4時限目 釈迦の弟子たち
5時限目 部派仏教から大乗仏教へ
6時限目 いまに生きる釈迦の言葉

著者等紹介

佐々木閑[ササキシズカ]
1956年、福井県生まれ。京都大学工学部工業化学科および文学部哲学科仏教学専攻卒業。同大学院文学研究科博士課程満期退学。米国カリフォルニア大学バークレー校留学を経て、花園大学文学部国際禅学科教授。文学博士。専門は仏教哲学、古代インド仏教学、仏教史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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KAKAPO

37
佐々木閑さんは冒頭「まずは、仏教が生まれる前のインドがどのような状況であったかを知っていただいて、お釈迦様はなぜその時に仏教をつくらなければいけないと考えたのか、それを理解していただかなければなりません」と書いています。そう考えると、釈尊は決して自分の苦を乗越えるためではなく、社会から苦を無くしたいと思って出家されたのかもしれません。釈迦族が滅ぼされる時も決して闘おうとはせず、自ら到達した諸行無常の境地を貫いた釈尊にも、強い怒りや深い悲しみに襲われることがあったと思います。いまという時代に蘇って欲しい。2019/03/03

TKK

16
四ツ谷にある現役のお坊さんが経営する「坊主バー」でお話を聞いて、普段寺で聞く説法とだいぶ違うのに気づき、お釈迦様の教えというものをきちんと知りたいと思い手にしました。聖徳太子の時代日本に入ってきた大乗仏教とは仏を信じて念仏を唱えれば極楽浄土に行けるという教え、元々のお釈迦様の教えは何かに誰かにすがったりせず自身の努力によって自分の心を救済すること。奇跡などない合理的な教えは古代より現代社会に合っているようで、瞑想によって心の平穏を保とうと実践する人が世界中に広がっているそうです。もっと勉強したいですね。2018/12/05

白義

14
バランスの取れた仏教入門だが中でも見どころはサンガのあり方と、部派仏教から大乗仏教に至る仏教の変質についての著者の研究成果。著者によれば、そもそもサンガに所属する僧は拾い食いすら含めて、自力で生計を立てたり自分で自分の食事を賄うなどあってはならない。「自分の面倒は自分で見る」という世俗の論理は出家者の論理ではむしろ排斥されるべきもので、サンガの僧はただ他人の善意の施しを受けてしか食事を取ってはいけないのだ。通常の道徳とは真っ向から対立するこの組織倫理をしかし著者は仏教の利他精神を生む根の一つと肯定している2017/12/10

月をみるもの

13
"仏教が典型的な「都市型の宗教」であるということです...中略....仏教は必ず町や村の周辺で活動します。お寺は絶対に町の近くでなければならないのです。いまも昔もそうです。なぜだと思われますか?それはさっきすでに言葉に出しましたが、「托鉢」です。すなわち仏教は、一般社会の人々から施しのご飯をいただくことによって成り立っている宗教だからです" 2019/03/16

南北

13
原始仏教の概要を講演形式でまとめられた本です。いきなり仏教の話から入るのではなく、インドに仏教が生まれるまでの歴史から入っているので、わかりやすい内容になっています。サンガについても上座部仏教のような形式が日本で定着することは難しいでしょうが、日本式のサンガの可能性を提示している点や後半で「部派仏教とは何か」と「大乗仏教はなぜ起こったか」という謎解きに対する仮説を著者がどのように研究していったかについて書かれていますが、読みごたえがあると思います。2018/11/05

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