NHK出版新書
「調べる」論―しつこさで壁を破った20人

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 277p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140883877
  • NDC分類 002.7
  • Cコード C0236

内容説明

プロの資質としての「しつこさ」は、その調べ方に表れる。科学者、弁護士から、狂言師、漫画家まで、多様な職種の人に聞いた調査の実態は、意外に人間臭いものだった―。彼らがつかんだ「発見」とは。正解のない現実と向き合う構えとは。「調べる」という観点から、仕事のしんどさと光明を鮮やかに切りだしたインタビュー集。

目次

第1章 調査取材で、一次資料にあたる
第2章 「世間の誤解」と「現実の状況」の隙間を埋める
第3章 膨大なデータや現実をどう解釈するか
第4章 新しいサービスや市場を開拓する
第5章 自分自身の可能性を調べて発見する
終章 インタビューを使って「調べる」ということ

著者等紹介

木村俊介[キムラシュンスケ]
1977年東京都生まれ。インタビュアー。東京大学在学中に立花隆氏のゼミに参加。糸井重里事務所を経て独立。2012年4月より、NHK「NEWS WEB 24」金曜日のネットナビゲーターに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

43
東大の立花隆ゼミでインタビュアーの道を見定めた著者が、粘り強く成果を待つ「しつこさ」を武器にのしあがった20人に話を聞く一冊。 科学の先端は正解がなくあやふやな判断で成り立っている(海洋生物学者:佐藤克文)、戦中戦後の忘れたい記憶を体験者から呼び起こす以上、まっとうなものを書きたい(毎日新聞記者:栗原俊雄)、相手に対する全面的な尊敬と信頼がなければ人の心は開けない(悲嘆ケアワーカー:髙木慶子)など。 終章で著者は、個別に聴いた話を並べたときに手触りとして見えてくる「時代の声」を書き残したいと意気込みます。2020/01/27

tom

8
プロに対するいくつものインタビューとインタビューのまとめ論。狂言師野村萬斎の項には、「型」を体の中に取り入れて、自由に動くことができるようになった後に、身体の爆発が始まるとある。インタビューアは、話を聞く中で、プロがしていることを言語化させる作業をしている。良質なインタビューアに出会えれば、語る側にとっても幸せということがよく分かる。そこが面白かった。まとめ論では、カポーティの項でインタビューアは「何を語るか、そしていかに語るかを選択することで、自分自身の意見を伝えようとしたのです。」とあるのも面白い。2013/05/19

ぴー

7
時には15分で1000文字を打つことを求められる新聞記者の方の話や、日本語で遊ぼうでおなじみ野村萬斎さんの"人生観など、どれも刺激を受ける話ばかりでした。そして今回初めて聞いた悲観ケアワーカーという仕事。その活動を率いる髙木さんの言葉に感銘を受けました。[人の話は評価しながら聞いてはいけない。][今語られている悲しみの渦中に入り込めなくなるから]名言ですね。2017/02/08

ceskepivo

7
様々な職種で活躍している人のインタビュー集。冗長なところもあるが、日常生活では会えることの人々の話を読めるのは楽しい。哲学者の萱野氏、「知性の本質は、言葉をアウトプットすることにある。・・・言葉をアウトアウトプットすることで、はじめて自分の考えていることが明確になったり、ちゃんと物事を理解していなかったことが分かったりする。哲学が知性の根本に関わっている理由がここにあるのです」。2015/04/12

おらひらお

6
2012年初版。もう少し対象者を減らしてそれぞれのページ数を増やしたほうが良かったかも。終章はよいかんじ。2019/11/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5433203
  • ご注意事項