NHK出版新書<br> 日本断層論―社会の矛盾を生きるために

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日本断層論―社会の矛盾を生きるために

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140883471
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0236

内容説明

植民地という原罪、中央の論理で容赦なく切り捨てられる坑夫たち、消費され踏みにじられる女性―一枚岩とされた戦後日本に走る数々の断層に鋭く注目し、それらを克服しようとしなやかな思索を重ねてきた森崎和江。末端労働者や女性たちの苦脳、谷川雁や埴谷雄高など戦後知識人の素顔を、孫世代の論客が聞き出していく。格差社会の今日、なおも存在する断層に苦しむ人たちに向けた、異色の日本・日本人論。

目次

第1章 「前と後ろからピストルでねらわれている」―植民地という原罪(安部磯雄の影響;「朝鮮人を尊敬しなければダメだ」 ほか)
第2章 「私には顔がなかった」―「日本」への違和(学徒動員から終戦へ;「日本でどう生きていこうか」 ほか)
第3章 「無名にかえりたい」―サークル村から闘争へ(石炭って何だろう?;「弟の仇を討とう」 ほか)
第4章 「侵略と連帯は紙一重」―朝鮮との再会(『第二の性』と『第三の性』;朝鮮半島との再会 ほか)
第5章 「ほんとうの日本に出会わなきゃ」―土着、辺境、いのち(露天商の後を追いかけて;排泄とエロス ほか)

著者等紹介

森崎和江[モリサキカズエ]
1927年、現韓国・大邱市生まれ。詩人・作家。福岡県立女子専門学校卒業

中島岳志[ナカジマタケシ]
1975年生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。専攻は近代政治思想史、南アジア地域研究。北海道大学公共政策大学院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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かふ

23
ETV特集「森崎和江 終わりのない旅」を観て読みたくなった。中島岳志の森崎和江のインタビューで彼女の半生が語られる。日本統治下の朝鮮から引き上げてきた時の日本にたいしての絶望感と女性が虐げられている社会の中で日本の居場所を見つける旅。森崎和江は日本の虐げられた炭鉱婦やからゆきさんの聞き書きを確立させる。それは権威的になりがちな男社会の中で、中央ではなく辺境の旅を通して、その中で強かに生きる女性を描いていく。森崎和江は子供を産み育てる中で、観念としてではなく実地として人の愛や苦しみを分かち合っていくのだ。2023/12/26

slowpass

8
半分あたりをばっと開き読みはじめる。サークル村あたりのこと、遠巻きな興味(あるいはお勉強するべき場所という強迫?)はあったが歴史の本的な形態になるともう読めない。しかし会話文は読みやすい。ありがたい。自分はそういう身体性だ。伴侶としての森崎和江から谷川雁が実際どうだったのかという話からの取っ付き。おぼつかないながら興味が続いていく。サバルタン・スタディーズなどまだ様々な分野が分化していない状況で森崎さんは自分の必要性から切り込み、確かめていった。森崎さんはそういう人だったのだと知れて興味が膨らむ。2023/05/17

ちあき

3
福岡を拠点に活動してきた作家と新進気鋭の思想史研究者による対話。全体を貫くトーンは上野千鶴子と小熊英二による鶴見俊輔へのインタビュー『戦争が遺したもの』と通じるものがある。戦後思想の本を読みかじったことのある人、とくに谷川雁の文章にヤラれた経験のある人はぜひ読むべき(戦後すぐ熊本で人身売買の現場をみたとの証言には言葉を失う)。ただし、「性」「植民地」「炭鉱」という重量級のテーマ系を新書一冊でさらうのは無理があったようで、「もっとゆっくり話をききたい」「結論を急がないでほしい」と思う箇所がいくつかあった。2011/06/13

のの字

2
私にはハードルが高いと思い購入を躊躇していたけど、この人が寄り添おうとしたのはそういう人だったのであろうし私が読んじゃいけないということはあるまい。とはいえ、進歩的な両親、鋭敏な感受性、行動力、周囲の人々、どれをとっても驚くばかり。戦争について私たちは被害者の立場で語り継ごうとしているけど、それは同じ過ちを繰り返す道でしかないと思った。今こそこの人に学ぶべきところは多い。朝鮮半島についての著作が多いが、沖縄や与論島、北海道の少数民族についても調べて活動している。私達も、断層の懸け橋となろう!2016/11/16

HH2020

1
◎ 知人からの拝借本。森崎和江は西日本新聞でよく御目にかかっていたのでその名は知っていた。でも福岡在住の詩人で近年亡くなったということぐらいのこと。今回本書を読んでその生い立ちから生涯の活動まで詳しく知ることができたのは収穫。一番印象に残ったのは、妊娠した時に「私」という一人称に違和感を持ったという場面。言われてみればたしかに胎内に子がいるときの一人称は実体を表していない。それに気づき、その後長年月考え続けたという感覚が詩人たる森崎和江らしいと思った。2024/06/29

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