内容説明
アポロン神殿の柱に刻まれていた「汝自身を知れ」の言葉を自身の哲学活動の根底におき、探求したとされる。これはまさに現代に生きるわれわれに向けられた言葉でもある。『ソクラテスの弁明』『オイディプス王』『国家』をはじめとする古代ギリシアの哲学、文学の名作が二千四百年のはるかな時を超えて提起する根源的問題の数々を、縦横に論じる。
目次
ソクラテスと「無知の自覚」
オイディプスと自己の深淵―自分を知ることの悲劇
個人と社会(1)『アンティゴネー』における人の法と神々の掟
個人と社会(2)プロメテウスとゼウスの贈り物
法と人間(1)アンティフォンの挑戦と目撃者の不在
法と人間(2)ソクラテスは、なぜ脱獄しなかったか
力と正義(1)古代ギリシア人と現実政治
力と正義(2)ソフォクレス『フィロクテテス』と大政治のなかの個人
徳と悪徳(1)プラトン『ラケス』と勇気への問い
徳と悪徳(2)アリストテレスの勇気論〔ほか〕
著者等紹介
三嶋輝夫[ミシマテルオ]
1949年東京都生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学文学部助手、青山学院大学文学部専任講師、同助教授を経て、同史学科教授。バーゼル大学、ケンブリッジ大学にて在外研究
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