内容説明
未来を空想する力を人類は失いつつあるのではないか。しかしわずか一〇〇年前には「未来予測」は凄まじいブームであった。産業、経済、政治、消費、娯楽など、あらゆる分野で未来が予測され、次々に現実となった。その大予告編とも言うべきスペクタクルが万国博覧会であり、一九〇〇年パリ博は、二十世紀最大のファンタジーであった。十九世紀が夢見た二十世紀という「未来」を振り返り、二十一世紀の我々の「夢」を展望する。
目次
二十世紀という名の「未来」―キーワード「進歩」
予想できない未来の出現―キーワード「破滅」
産業立国の夢―キーワード「万国博覧会」
商業の祝祭空間―キーワード「エンターテインメント」
工業製品と人体の見本市―キーワード「スポーツと競争」
「机上の空論」は未来を動かす―キーワード「発明と特許」
ロコモーティヴの啓示―キーワード「人工速度」
世界旅行のような日常―キーワード「観光」
驚異の砂上楼閣 アメリカのスカイスクレーパー―キーワード「集中」
リリエンタールの翼とライト兄弟の自転車―キーワード「開発の原理とこだわり」〔ほか〕
著者等紹介
荒俣宏[アラマタヒロシ]
1947年東京生まれ。慶応義塾大学法学部卒業後、コンピューター・プログラマーとして漁業会社勤務のかたわら紀田順一郎氏らと雑誌「幻想と怪奇」を発刊、翻訳活動も行う。79年に退社後、幻想文学、神秘学、博物学、図像学などに幅広い執筆活動を続ける。87年長編小説『帝都物語』で第8回日本SF大賞、89年『世界大博物学図鑑第2巻・魚類』でサントリー学芸賞を受賞。現在、日本文芸家協会、日本SF作家クラブ、路上観察学会、世界妖怪協会会員。日本大学芸術学部研究所教授
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