内容説明
時を超えて人々の胸をうつ、親鸞の言葉『歎異抄』。ハイテク兵器がおびただしい数の人命を奪い、世界規模で環境破壊が進み、身近では少年による現実感を欠いた犯罪が頻発する現代。科学と理性だけでは解決できない社会のひずみや心の闇に対峙する智慧を七百年にわたり輝きつづける親鸞の珠玉の言葉から探る。
目次
序章 『歎異抄』前序
第1章 弥陀の誓願不思議に
第2章 おのおの十余か国の
第3章 善人なおもて往生をとぐ
第4章 慈悲に聖道・浄土のかわりめあり
第5章 親鸞は父母の孝養のためとて
第6章 専修念仏のともがらの
第7章 念仏者は、無碍の一道なり
第8章 念仏は行者のために
第9章 念仏もうしそうらえども
第10章 念仏には無義をもって義とす
『歎異抄』原文(第11章~結語)
著者等紹介
高史明[コサミョン]
1932年、山口県下関市に生まれる。高等小学校を中退後、さまざまな職業に従事する。政治運動にも参加し、重い精神の葛藤を体験したことから文学を志す。75年、愛し子、岡真史が12歳で自死したことを契機に、深く『歎異抄』と親鸞聖人の教えに帰依する。75年、日本児童文学協会賞・第15回青丘賞、93年、第27回仏教伝道文化賞をそれぞれ受賞している
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