内容説明
世界をステージに駈ける諏訪内晶子は3歳からヴァイオリンを始めた。18歳のとき、最年少でチャイコフスキー国際コンクールで優勝、さらなるヴァイオリンの音を求めて、ニューヨークへ留学。ジュリアード音楽院本科・修士課程卒業、コロンビア大学、国立ベルリン芸術大学においても学んだ。自らの音楽と生き方を考察する。今、世界が注目するヴァイオリニストの繊細な心模様。
目次
第1章 東京からモスクワまで―コンクールに明け暮れた日々
第2章 ヴァイオリンという楽器―演奏者として、表現者として
第3章 師との出会い―“学ぶ”ということ
第4章 マネージメントの世界―“育てられる”ということ
第5章 音の彼方にあるもの―さらなるヴァイオリンの音を求めて
第6章 ヴァイオリンと翔る―ステージに立つ日々を迎えて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真竹
3
この本の執筆時、まだ20代前半だったとは思えないほど、諏訪内さんは様々な経験と努力を重ねてきたのだなあ…と圧倒された。諏訪内さんの演奏、あらためて聴きたい。2016/09/16
よし
2
音楽を極める態度。もっと楽しい話かと思ってたが、難しい話だった。 2021/08/13
美東
2
第5章で、ベルクの協奏曲の初演者であるL.クラスナーに1995年、諏訪内さんが教えを請いにボストンまで訪問されたエピソードがあった。これには本当にびっくりさせられた。当時91歳でご存命だったんだ。初演時のウェーベルンやシェルヘンとのやりとりが興味深い。
日向夏
1
コンクールで優勝するような人はもう立派なソリストとして即やっていけるくらいのレベルにあるのかと思ってたら…なるほど、教えられてきたものを発表することと自分で表現しなきゃいけないこと、求められるものが違うのか。奥深さゆえにおもしろい音楽の世界にちょっと触れた気がした。2017/07/27
笛吹き王子
1
一流の音楽家になるプロセスで経験する試練と音楽家として芸術を追及する道へ 入ってからの苦労がしっかり綴られており、聴衆では知りえない別世界を知った。2013/06/14