出版社内容情報
漢文の名言で学ぶ中国の叡知。人のこころはいまも昔も変わらない!
漢文学でおなじみの加藤徹先生が、『三国演義』『紅楼夢』『西遊記』や「中国の昔話」などの古典小説、禅語や漢詩、京劇のセリフ、魯迅の小説、毛沢東の演説などからとっておきの名言を紹介、古来から続く中国の叡知を語り尽くす。さらに中国特有の文化や風習など、知っておきたい中国人の生活についても詳細に解説。中国と中国人を知るための恰好の1冊。「テレビで中国語」の人気連載の単行本化。
1 歴史の中の名言
 聖と俗/友とライバル
2 暦と中国
 兎と不老長寿/形骸化した儀礼/芸の教え/コオロギと日本人
内容説明
老人のお説教ばかりが漢文だと思ったら、大間違い。心を内側から支える“不変の名文句”から、人間関係の要諦、混迷の時代を生きるヒントを知る!名言が生まれた歴史とエピソード満載の1冊!
目次
1 世に残る名言(聖と俗;友とライバル)
2 人生をつむぐ暦(兎と不老長寿;形骸化した儀礼;芸の教え;コオロギと中国人)
著者等紹介
加藤徹[カトウトオル] 
明治大学教授。1963年東京都生まれ。東京大学文学部、同大学院で中国文学を専攻。著書に『京劇「政治の国」の俳優群像』(中公叢書・サントリー学芸賞)他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
活字の旅遊人
42
          
            2015年のNHKラジオ「レベルアップ中国語」講師だった加藤徹先生。語り口が既に京劇っぽく面白い人だなあ、と思った。その加藤先生が同じ年から数年間「テレビで中国語」のテキストに連載していたコラムのまとめらしい。テレビの方はテキストを買ったことはほぼないな、そういえば。三宅先生は面白かったが。いわゆる漢文の名文たち。内容的にもためになる。気に入ったのは、「告朔き羊」「百忍成金」「葉公好竜」「三人成虎」「将錯就錯」「遊戯三昧」あたりか。「三国志演義」「西遊記」「阿Q正伝」などからの引用も多く、楽しめた。 2021/11/21
          
        in medio tutissimus ibis.
4
          
            好雪片片、不落別処/回家見仏/秋風秋雨愁殺人/道高一尺、魔高一丈/将錯就錯/山川異域、風月同天/但去莫復問、白雲無尽時/「天王蓋地虎」「宝塔鎮河妖」/猴年馬月/三人成虎/二月春風似剪刀/葉公好竜/三月的桃花――謝了/清明時節雨紛紛/端午節喫餃子――与衆不同/告朔餼羊/蓮、花之君子者也/百忍成金/満城尽帯黄金甲/十二月的白菜――動(凍)了心/丙吉問牛。前半だけを言い「後半を欠いた語句」を歇後語という。枕詞のようなものか。今は後半部も言い添える。読書人の狭い界隈から引きずり出されて普通の言葉になってしまったか2025/09/28
          
        hiyu
4
          
            そういえば昔これは習ったなあと懐かしい思いをしながら、どの話も味わい深いものであった。個人的には「鴻雁伝書」の話が最も印象に残るものであった。2022/06/17
          
        藤原博文
3
          
            日本文化の底流にどれほど中国が関係しているのか?2021/07/10
          
        えぬざき
3
          
            有名な詩文を現代中国の状況を交えて解説した、中国に関する教養書。NHKテキスト『テレビで中国語』を加筆・修正したのがこの本であり、語り口がライトで大変読みやすいのも納得である。あとがきで司馬遼太郎の例があげられているように、私個人としても漢文世界の古代~中世のヒロイックな中国の歴史と、現代中国のイメージが乖離していたように思う。しかしこの本の、有名な詩やそれに関連するトピックが現代中国にどのように伝わっているのかという具体的例から、やはりいまの中国も”あの”中国から連綿とつづく国なのだという実感がわいた。2021/06/20
          
        

              
              

