内容説明
深海熱水活動域の特異な生態系から見えてくる生命誕生・進化のストーリーとは。
目次
第1章 深海では一体何が起こっているのか(深海ってどういう世界?;海を少しずつ潜ってみると ほか)
第2章 世界をリードする日本の深海探査(未知なるフロンティアへの旅;世界の潜水調査船の歴史 ほか)
第3章 深海生物と細菌のさまざまな共生関係(えらに細菌を共生させたシロウリガイ;胴部に細菌をすまわせたチューブワーム ほか)
第4章 生命の起源を探れ(なぜ熱水噴出孔が注目されるのか;知られざる地下生物圏の発見 ほか)
著者等紹介
高井研[タカイケン]
1969年生まれ。独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)海洋・極限環境生物圏領域深海・地殻内生物圏研究プログラム プログラムディレクター及びプレカンブリアンエコシステムラボラトリーユニットリーダー。専門は、深海や地殻内といった地球の極限環境に生息する微生物や生物の生理・生態や、その生態系の成り立ちと仕組みの解明(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こぺたろう
8
上京中の新幹線で読了。めちゃくちゃ面白かった。40億年前の熱水噴出孔と現在の熱水噴出孔は環境が似ている(名残がある)のではないか。深海の熱水噴出孔を調べることで、生命の起源の謎に迫まっていきます。編者の1人、高井研さんの後書きも秀逸。小さい頃に、知識よりも経験を通じて感度を磨くことの重要性を訴えられています。まさにその通りだと思いました。2018/11/09
風見鳥
1
学術参考本としては少しだけ古いですが、かなり仔細かつ明瞭に深海環境を解説している本なので時々読み返しているものです。 出版は著名な教授や研究者ではなくNHKですが、論文や研究データを一筋の話型にまとめて整然と読ませる技術は、ジャーナリズムかくあるべき、と感じさせるに充分です。一般常識と専門知識の橋渡しとなりうる良本と思うので、生物学や地質学、海洋学、SFなどの見識を広める手がかりとしてお勧めできます。2024/02/01
うみ
1
高井ファンとして、熱心に読んだ。以前読んだ彼の著作と照らし合わせながら。少しは理解できたかな? と、思う。深海には、やはりロマンがある。2016/12/10
Zen-zen
1
高井研ファンとしては、巻末に高井せんせの深海の熱水噴出口ぐらい熱い思いの丈が発露した一文が読めるのがウレシイ一冊。2012/03/07
w_h_o
1
JAMSTECのvideocastを見てから読むべし。高井ファンになって深海を楽しもう!2012/02/24