内容説明
巨大はにわが語る５、６世紀大和政権の姿。日本史を揺るがす大発見がここにある！そして、謎の大王「継体天皇」とは…。
目次
第１章 今城塚古墳発掘調査
第２章 破片をつなぎ合わせ、埴輪を復元する
第３章 大王の宮殿発見
第４章 今城塚古墳の主
第５章 二つの継体陵
第６章 埴輪祭祀場のオールスターキャスト
第７章 「王宮」の人々
第８章 馬がやって来た世紀
第９章 初めて発見された規則的配列
第１０章 埴輪の規則性は何を意味しているか
第１１章 三つの棺
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
67
古墳には以前から興味があり、今城塚古墳が真の継体天皇の墓だろうとされていることは知っていました。今は高槻市が用地買収して古墳公園になっているそうなので一度訪れたいと思っています。復元された巨大な埴輪が並ぶ姿を見てみたい！この本は平成十五年に放送されたNHKスペシャル制作に向けての取材を通して今城塚古墳についてまとめられています。考古学者が書いたものではないので、専門的になりすぎず興味を掻き立てられます。十七年前に刊行されているので、その後さらに調査が進んでいるのでしょうか？気になります。2021/02/25
月をみるもの
14
今城塚古墳を初めて訪れたのは完全に整備されたあとだったんで、発掘中の様子をリアルタイムで追ってるこの本の臨場感は格別。「立っている」（〜原位置を留めている）埴輪の写真が載ってる一方で、今ではフィジカルに再現されてる埴輪祭祀場が、この当時はまだ CG なのだ。残りの２つの棺には、安閑・宣化が入っていたのだろうか。。この埴輪群は殯＋王位継承の儀式なのか、大王がありし日の情景なのかという議論も面白い。https://bookmeter.com/books/9041192020/04/09
ヨシモト＠更新の度にナイスつけるの止めてね
2
こちらも20年前の本だが、継体天皇陵の発掘に密着した同時進行のレポートでもあるので、NHKスタッフがこの発掘をどう番組にしたものか悩んだり、提示される学説に頷いたり振り回されたり深刻な疑問を持ったりと、臨場感がすごい。今ではもう少し多くのことが判明してきているが、この本にはまだ充分読む価値があると思う。2023/06/02
sipsee14
0
歴史と神話の間みたいな存在の記述と、実際の出土品を照らし合わせて解釈しようとする営みは手探りであっても証拠品があるだけすごく現実感があってよかった。制作の裏話は蛇足のような気もしたが取材する立場という外部からの目線で異なる複数説が整理されているというメリットもあった。2021/09/20
