内容説明
思想の混迷する今こそよみがえる、わが国が世界に誇る劇作家・三好十郎とは何者か。
目次
捨てられた少年―飢餓と放浪と労働の日々
暗黒時代を駆け抜けた青春―解放戦線上の一雑兵たらん
愛妻操との闘病生活―かくて『斬られの仙太』は生まれた
映画シナリオライターの時代―さらば、左翼
名作『浮標』の世界―自分の肉体で以て動物のように生きる
日中戦争下での戯曲執筆―わが兵士たちの戦う姿は強く美しい
太平洋戦争期―「現実直視」から「戦争協力」へ
八・一五―ただ泣いた、何も考えられず
戦後出発―廃墟と化した東京の街は美しい
エセ知識人への「殺意」―『ヘド的に』と『殺意』〔ほか〕
著者等紹介
片島紀男[カタシマノリオ]
1940年、東京生まれ。63年慶応義塾大学法学部卒業後、NHK入局。佐賀局、福岡局時代には、九州・沖縄の近現代史の人物を描く番組などに取り組む。84年に東京転勤以来、教養番組、特集番組を担当。日本、アジアの現代史を一人の人間および群像で描くドキュメンタリー番組をつくりつづけ、現在、NHKエデュケーショナルのディレクター。“異色のこだわり派ディレクター”として知られる
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