内容説明
日本で院内感染による耐性菌MRSAが問題となってから10年あまり、事態はさらに悪化していた。毒性がより強まった耐性菌が、病院の外へ飛び出し、日常生活で感染するようになったのだ。子どもの中耳炎が治らない、大腸菌O157による食中毒、そして死滅したはずの結核やペストの復活―すべて耐性菌が原因である。本書は、病原菌が最新の抗生物質にも耐性を身につけた現実を警告する。同時に、耐性菌に立ち向かう医師たち、感染拡大を防ごうとする研究者たちの闘いを描くドキュメンタリーである。さらに、抗生物質を家畜飼料に使用する危険、新しい治療法の模索など、耐性菌をめぐる現状を伝える。
目次
抗生物質の時代の終わり
細菌と抗生物質の闘い
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)現る
VRE遺伝子の謎を解明する
日本に現れた恐るべき耐性菌
新しい抗生物質の開発に望みを託す
動物の成長促進剤にひそむ脅威
ヨーロッパで成長促進剤禁止
市中にMRSAが発生
市中にはびこる肺炎球菌
「ヒト食いバクテリア」が襲ってくる
グラム陰性菌の悪夢
動物に抗生物質をさがせ
ファージへの期待
結核菌が復活した
著者等紹介
シュナイアソン,マイケル[シュナイアソン,マイケル][Shnayerson,Michael]
『ヴァニティ・フェア』や『ナショナル・ジオグラフィック・アドヴェンチャー』などの雑誌に寄稿するジャーナリスト
プロトキン,マーク[プロトキン,マーク][Plotkin,Mark J.]
民族植物学者。中南米の熱帯雨林における植物とシャーマンの研究で知られる
栗木さつき[クリキサツキ]
翻訳家。慶応義塾大学経済学部卒業
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感想・レビュー
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