目次
生と死を見つめる聖地(死を迎え入れる聖地;聖地のコスモロジー;輪廻転生する大地のなかで;危機に立つ聖地 ほか)
ベナレスをより深く知るためのキーワード―天界に通じる岸辺(多様なるインド世界;ヒンデゥー教とは;多くの化身を持つヴィシュヌ神;破壊と再生をもたらすシヴァ神 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Viola
4
「深い河」を読んでからいつか行ってみたかったベナレスを訪れることになり、予習を兼ねて。火葬方法や衛生問題が100年以上前イギリスの干渉時に批判を受け、一時閉鎖されたとは。30年に渡る論争の末、「火葬場が町のために存在するのではない。街が火葬場のために存在するのである」と、イギリスは自らの主張を取り下げる。「死を待つ家」での家族や、キャリアを捨てて出家僧となった青年のドキュメントには、この街の持つ不思議なエネルギーを感じる。映像がアーカイブスに残っているならぜひ観たい。2017/01/06