哲学人―生きるために哲学を読み直す〈下〉

哲学人―生きるために哲学を読み直す〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 383,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784140805992
  • NDC分類 104
  • Cコード C0010

内容説明

私が理解しようとしているのは、私がいるこの世界、そして私自身である。プラトン、ニーチェ、サルトル、ハイデガー、カント、ショーペンハウアー…西洋哲学の主要テーマを解き明かす。

目次

生きる意味を求めて―歴史的な大哲学者の著作を読み返す
中年の危機―真の価値観を気づかせてくれた古典と実存主義
哲学的小説―死の不安との闘いのクライマックス
学問の森―オックスフォードで教鞭を執る
大衆化をたたえて
哲学の限界
ショーペンハウアーを発見する
ショーペンハウアーの哲学
テレビでの哲学―「思想家たち」と「偉大な哲学者たち」
分析哲学の限界―現代哲学における大きな分裂
思索はつづく

著者等紹介

マギー,ブライアン[Magee,Bryan]
1930年生まれ。イギリスにおける哲学解説の第一人者であり、国会議員としても活躍。オックスフォード大学で史学および哲学・政治学・経済学、イェール大学で哲学を学ぶ。ロンドン大学キングズ・カレッジ客員教授およびメアリー・カレッジ(ロンドン)、ケーブル・カレッジ(オックスフォード)特別研究員。テレビ・ラジオの哲学解説番組の制作・出演や、精力的な執筆活動を通じて、哲学をわかりやすく紹介している。また演劇や音楽にも造詣が深く、ワーグナーの解説者として知られる。著書多数。翻訳書としては『哲学の現在』(河出書房新社)、『西洋哲学の系譜』(晃洋書房)、『知の歴史』(BL出版)などがある

須田朗[スダアキラ]
1947年千葉県生まれ。中央大学文学部教授。哲学専攻。ヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』(NHK出版)を監修する。主な著書は『もう少し知りたい人のための「ソフィーの世界」哲学ガイド』(NHK出版)、『哲学の探究』(中央大学出版部、編著)ほか。またカッシーラー『認識問題2-1』(みすず書房、共訳)、ガダマー『理論を讃えて』(法政大学出版局、共訳)、オニール『語りあう身体』(紀伊国屋書店)、アドルノ『否定弁証法』(作品社、共訳)など訳書も多い

近藤隆文[コンドウタカフミ]
1963年静岡県生まれ。一橋大学社会学部卒業。翻訳家。訳書に、ジョナサン・タロック『シーズンチケット』(アーティストハウス)、テリル・ランクフォード『明日なき者の宴』(扶桑社ミステリー文庫)、グンター・パウリ『アップサイジングの時代が来る』(朝日新聞社)、ロバート・ボーヴァルほか『オリオン・ミステリー』(NHK出版)などがある
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

7
いやー、ちょっと待ってほしい。こんな圧倒的名著がこんなに読まれてないのかよ。そう言いたくなるほど面白い!上巻でも書いた通り最高の哲学入門。著者はいわゆる専業哲学者ではなく、文化人としても政治家としても、TV制作・出演者としても活躍する超ハイソで社会性豊かな英国紳士。と書くと、ぎらついたイメージがあるかもしれないが強い自律心に誠実な探求心、内省的雰囲気が満ちていて哲学のあり方を伝導するのにこれほどうってつけの人物はいないと思わせてくれる。英国を代表する文化人の書いた、歴史の証言といってもいいだろう2012/02/17

tieckP(ティークP)

5
著者の哲学入門を疑似体験した上巻に比べて、著者が執筆時の哲学的結論を書いている部分が多いので、より哲学の素養は求められる(小説執筆の話とか、議員をしつつ番組を作った話は別として)。ただ、その説明の上手さにはとても魅せられ、ショーペンハウアーが現時点でのゴールという説もかなり納得させられた。晩年で遠慮がなくなったからか率直に述べられる見解も悪口こみで魅力的で、フィヒテ~ヘーゲルについて書き方は悪いけど学ぶところありとか、嫌いな分析哲学も技術的価値の分、20世紀大陸哲学よりマシと述べるようにフェアではある。2020/06/30

しんかい32

1
哲学者に語らせるTV番組にあえて嫌いなエイヤーを登場させて、その哲学のくだらなさを人々に知らしめんとしたところ、かえってエイヤー人気が高まってしまい悔しがるくだりが爆笑。マギーさん完全に悪役の行動パターンじゃないすか。2014/10/30

パストゥーレ

0
哲学は信じることの一つの形態であると理解した。しかし、ややもすると、信じることは、理性で認識できない領域の事を真実であると割り切る態度を生む。宗教的安息はその一種であろう。マギーはよれを良しとはしない。あくまで、「あたかも」真実であるかのように認識する態度に留保する。そして、このような態度によって人間の行動への理解を深める役割を哲学に期待にする。マギーは再三に渡って、哲学の真の意義を、「存在の真実と理解」とした。哲学とともに生き、己を救済していく姿勢が印象的だ。2021/09/10

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