内容説明
司馬遼太郎の世界を鳥瞰する。
目次
『翔ぶが如く』と私と(小山内美江子)(「司馬さんは尊敬するウソツキです」;鮮烈な人物描写;夢ですよ ほか)
司馬史観にふれて(鶴見俊輔)(時代との化合物;歴史を俯瞰することにつきるのか;現代に対する歴史感覚 ほか)
司馬文学の魅力(出久根達郎)(月島・文雅堂のころ;『竜馬がゆく』と出会う;心は竜馬、「北辰一刀流」入門 ほか)
司馬さんと昭和史(半藤一利)(学校嫌いと図書館通い;司馬さんたらしめたもの;司馬さんの「カスバの女」 ほか)
著者等紹介
小山内美江子[オサナイミエコ]
1930年、横浜市生まれ。1948年、鶴見高女卒業。1951年、東京スクリプター協会会員となり、独立映画「真空地帯」等映画制作に参加。1962年、NHKテレビ指定席「残りの幸せ」のシナリオを執筆、以来、シナリオライターとして現在にいたる。日本シナリオ作家協会理事、JHP・学校をつくる会代表、熱海国際交流協会会長。代表作品に「3年B組金八先生」(TBS)「徳川家康」「翔ぶが如く」など。主な著書に『金八シリーズ』(全18巻)『メコンに輝け桜小学校』『できることからはじめよう』ほか
鶴見俊輔[ツルミシュンスケ]
1922年、東京都に生まれる。1942年、ハーバード大学哲学科卒業。日米開戦後、アメリカでアナーキスト容疑で逮捕、1943年、捕虜交換船で帰国。1946年、『思想の科学』創刊同人となり、つづいて研究会を設立。以来、一貫して反アカデミズムを標榜し、プラグマティズム紹介から、大衆研究・思想史研究に独自の領域を確立する。京都大学助教授、東京工業大学助教授、同志社大学教授を歴任する。1957年、『戦後期日本の精神史』で第9回大仏次郎賞を受賞。『夢野久作』で日本推理作家協会賞を受賞(1990年)、在野思想の確立により朝日賞を受賞(1994年)。主な著書に、『高野長英』『柳宗悦』『アメノウズメ伝』『戦後日本の大衆文化史』『鶴見俊輔著作集』(全12巻)『鶴見俊輔集 続』(全5巻)など
出久根達郎[デクネタツロウ]
1944年、茨城県に生まれる。1959年、中学卒業後、集団就職で上京、東京・月島の古書店に住み込む。1973年、高円寺に芳雅堂書店を開き、手作りの古書在庫目録「書宴」を出し、1985年、掲載した文章を纏めた「古本綺譚」を発行。1993年、『佃島ふたり書房』で、第108回直木賞を受賞。主な著書に『犬大将ビッキ』『漱石先生とスポーツ』『紙の爆弾』『御書物同心日記』『猫の似づら絵師』など
半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年、東京に生まれる。1953年、東京大学文学部卒業後、文芸春秋社に入社。『週刊文春』『文芸春秋』各編集長、専務取締役等を歴任。1993年『漱石先生ぞな、もし』で第12回新田次郎文学賞を受賞。1998年、『ノモンハンの夏』で第7回山本七平賞を受賞。主な著書に『日本のいちばん長い日』『指揮官と参謀』『永井荷風の昭和』『聖断』『ソ連が満州に侵略した夏』『漱石先生大いに笑う』など多数
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