内容説明
本書は、アルコール依存症に伴う身体的、心理的な家庭内暴力の被虐待児(これをアダルトチャイルドと呼ぶ)をモデルにした、その回復のためのワークブックです。著者は交流分析療法の理論とその技法、そしてアダルトチャイルドの概念を統合して、一般の人にもわかりやすい理論と技法を縦横に駆使し、誰にでも使えるワークブックにしました。
目次
第1部 傷ついたインナーチャイルドの問題(傷ついたインナーチャイルドがあなたの人生を汚染する仕組み;いかにして、ワンダーチャイルドは傷つけられたか)
第2部 傷ついたインナーチャイルドの再生(オリジナルペイン・エクササイズ;乳児期の自己を再生する;歩行期の自己を再生する ほか)
第3部 傷ついたインナーチャイルドの擁護(新しい力の源として、おとなの自分を利用する;インナーチャイルドに新しい許可を与える;傷ついたインナーチャイルドを守る ほか)
第4部 新生(新生のシンボルとしてのチャイルド;イマーゴ・デイとしてのワンダーチャイルド)
著者等紹介
新里里春[シンザトリシュン]
1942年沖縄県に生まれる。68年ミシガン州立大学心理学科卒業。86年東邦大学医学博士、九州大学心療内科助手を経て、現在、琉球大学教育学部教授。主な著訳書に、『交流分析とエゴグラム』、『交流分析療法―交流分析入門』(チーム医療)、『エゴグラム―ひと目でわかる性格の自分診断』(共訳、創元社)、『引き裂かれた心と体―身体の背信』(共訳、創元社)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
豆ぽち
33
もっと早くこの本に出会いたかった。でもこんなにもすっと言葉が体に染み込んでくるのは、今このタイミングで読むのがベストだったということかもしれない。アダルトチルドレン関連の書籍は沢山読んだが、この本を読んで、自分の過去に対するわだかまりの原因と対処法がクリアになった気がする。この分野の他の本はもう読まなくてもいいかもっていうくらい、何度も読みたい私のバイブル的な本になりそうです。2014/07/23
左端の美人
11
内容が深く読み進めるのにかなり時間がかかりました。インナーチャイルド関連の本をもっと読んでみたい。エリクソン催眠も参考になりました。2017/01/09
エフ
4
親子関係が人の性格に大きく影響することを説明した本。性格の問題は全てこれを原因としているというほどの言いよう。一理ある。
RNDMN
3
分量として多かったが、具体的事例や方法を明確に伝えている所が本書の特徴である。 他の本が、個々の体験を引き出す方法論を提示するのに対し、本書はどの人に対してもほとんど同じ事をする事を求める。 また、チャイルドが傷つく時期を0歳から大人になるまで分けた上で、幼い年齢の自分から、一歩一歩癒していく方法をとる。 確実な根治を目指すなら、本書の方法論が最も確実な癒しになると感じた。2014/02/02
minori
3
アマゾンで評価が良かったので、図書館で借りて読んでみました。 一言で言えば、私としてはイマイチだったなぁ。。 分量が多く、説明的過ぎる感じを受けました。ただ、交流分析をベースとして話が進められていくので、交流分析を知らない人にとっては、わかりやすい入門書になってくれる気がします。2011/12/06