目次
第6章 文章興国を、復た―北宋ルネサンス 文を以て政を為す
第7章 火徳、よみがえれ―金の終焉 さもなくば南宋の落日
第8章 蒼き狼たちと元王朝―鳥集雲散、騎馬民族の時代に
第9章 天翔る龍と紫禁城―甦る“中華”帝国 明王朝の蔵した文物
第10章 朕は中華帝国の覇者なり―康煕と雍正と乾隆と 清朝皇帝たちの「正大光明」時代
終章 流亡するザ・ラスト・エンペラーの秘宝―紫禁城の陰影 革命未だ成らず
感想・レビュー
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がんぞ
4
文化人としては最高、政治的には低脳の徽宗皇帝の部分が長い。彼のコレクションの残存はごく一部。(道徳的中心と規定される)皇帝の趣味は絵画あるいは書道。乾隆帝の時、皇帝親政で自ら周辺民族鎮圧に出征して最大版図を確保(吐蕃=チベットは別の国)。その収集が故宮院の基礎。アロー号戦争(円明園略奪で英国兵は価値の分からない書画は焼き払った)後の痛ましい清朝末期は省略していきなり紫禁城からの溥儀の追放に話が飛ぶ。「二つの所蔵が統一される時、それは紫禁城以外にありえない」大英博物館が所蔵品を現地に返還するぐらいありえない2015/04/04