花に逢はん

花に逢はん

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  • サイズ B6判/ページ数 350p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784140803158
  • NDC分類 916
  • Cコード C0036

内容説明

強靱な意志を持ち、人びとに支えられ、社会の重い扉を開いていった苦闘の日々―。ハンセン病という嵐に翻弄されながらも、確かに生きた半生がいま静かに語られはじめる。

目次

一列縦隊
屋我地島
紅樹
ニングワチカジマーイ
姶良野
瀬戸内海
烙印
人間の虹
砂の家
地下茎
かぎやで風

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マカロニ マカロン

14
個人の感想です:B+。読書会で紹介された本。1943年沖縄生れで14歳でハンセン病が確認され屋我地島の療養所に隔離された。島には高校がなく、ハンセン病患者が進学できる高校進学を目指して島から逃走。岡山の長島のハンセン病患者用の高校に入学。国内移動は隔離をするため特別編成の郵便貨車が使われた。その後5年間で12回の手術を受け、運動機能が回復。結婚し子どもも2人生れるが、社会的偏見が根強く離婚。社会福祉法人などで理事を務める。世界的には隔離収容の必要はないとされたが、日本では1996年までらい防止法が存続した2024/11/28

つー

2
沖縄戦禍を生き延びた筆者は、14歳でハンセン病の診断をうけ、家族と引き離されて改名のうえ療養所での隔離生活を余儀無くされる。施設を訪問した川端康成との出会い等を経て、学習意欲を抑えきれなくなった筆者は、療養所からの脱出を決意、当時アメリカ占領下の沖縄から本土へ決死の渡航を果たす。本書は理不尽な偏見や差別に泣き、度重なる手術に耐えながら、ハンセン病回復者として社会の無知と闘い続けてきた筆者の半生記である。苦しいときに手を差し伸べてくれた人々との出会いを念頭につけられた書名には筆者の思いが詰まっている。良書。2022/07/27

tecchan

1
作家,人権教育家、福祉活動家である著者の壮絶な自叙伝。戦争下の沖縄で生まれ、14歳でハンセン氏病発病、勉強を続けたいために施設を逃亡、占領下の沖縄から本土に密航、偏見と差別に苦しみながら自立。差別と障害に苦しむ人達のために半生を捧げてきた軌跡を描く感動の書。2023/12/10

Bamboo

1
科学的な根拠のない法に翻弄されたハンセン病患者の思いや想いを知った。間違った科学者達の認識がこうもひとの人生を翻弄するとは。この本は法を作り運用する人、そして物事を偏見でみてしまう全ての人に読んでもらいたい。2019/06/13

Chiyo

1
14歳からハンセン氏病を患った著者の半生。ハンセン氏病者の受けた肉体的・精神的苦痛を、初めて学んだ。社会にある差別の現実。それに苦しみながらも目標を掲げ立ち向かう著者の姿。そして、支援のあり方。とても勉強になった。2015/09/05

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