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内容説明
天響の駈ける国、北ビルマ辺境行。風と光と、そして闇の奥へ―渾身のルポルタージュ。
目次
その前夜
サルウィン河
シャン高原の十字路
北回帰線の虹
満月の祭りと五日市
イラワジ河西岸
フーコン平野、死闘の森
焼畑と祝祭
山の道
源流の里〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Sumichika3
19
名著として知られる体験記。購入して数年経つが、積んだままになっていたのを思いたって一気に読了。北ビルマのカチン州の山地をカチン独立軍と共に踏破した素晴らしい記録。山地民の精霊信仰や社会組織、奥深い森林地帯の自然、精緻な筆遣いで綴られていて、読んでいて引き込まれた。前大戦時の日本軍が現地に残した戦災やいまなお続く内戦が現地の人々に齎してきた重い現実にを知ると、歴史や戦争についていろいろ考えさせられる。繰り返し読み返したい一書。2019/06/10
hitsuji023
7
多民族国家の難しさ。日本では第二次世界大戦と呼んでるいる戦争をビルマ現地の人は「日本戦争」と呼んでいること。昔からの生活を守って行くことの重要性。マラリアの怖さ。今まで知らなかった世界があった。歴史や生活は続いているので、これが書かれた頃から状況も変わっているだろう。しかし、本書はニュースやネットの気軽な情報ではつかめない人々の暮らしが伝わってくるのでより身近に考えさせられた。2014/08/12
Yasutaka Nishimoto
3
1980年代後半のビルマ山間部。少数民族のゲリラに従軍したルポ。1300日におよぶそれは、山間の村々での滞在と、ゲリラとの親交、そしてマラリアへの罹患。どれをとっても、濃密な時間が描かれている。ビルマ人同士の諍いが現在の状況の目立つ部分ではあるが、本来は国内の民族間の果てしなき戦い。観光客として決して訪れることのできない地域での、人々の生活がかつてあった。2016/01/24
sataz
3
高野秀行などの先行作品、長らく読みたいと思っていた。80年代中盤、カチン独立機構への従軍記録。徒歩行は高野の西南シルクロードに同様、北部ビルマ山地の伝統的な暮しは興味深いが描写が冗長な気がした。戦闘シーンとマラリア罹患は迫真。旧日本軍の戦闘行為も時々出てくるが、さすがに今から見たら古すぎ、でも現地の政府軍の行為は今でももしかして余り変わらないかもと思った。それなりに状況は動いているようだけど。読むのに少し時間かかったけれど、節目の本を読めた事はよかった。2013/06/14
jdrtn640
2
高野秀行さんの一連の著作よりたどりつく。序盤は淡々とした筆致に少し物足りなさを覚えたが、読み進めてくうちに徐々に浸みてきた。中盤以降は圧巻の一言。それにしても、三年七ヶ月!!とても信じられない。凄すぎる。2011/01/31
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