チベット死者の書―仏典に秘められた死と転生

チベット死者の書―仏典に秘められた死と転生

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784140801215
  • NDC分類 180.9
  • Cコード C0015

内容説明

死者の枕頭で誦される仏典には、にぎやかな神々が繰り返しあらわれ、転生へと誘う光に満ちた死後の世界が描かれていた。チベットでは今も死者を送るために、アメリカでは末期患者が安らかな死を迎えるために、読まれている仏典に、現代が喪失した死を見出す。

目次

第1章 失われた「神話の知」
第2章 時代が必要とする知―埋蔵経の発見
第3章 臨死における光の導き
第4章 生きている『チベット死者の書』
第5章 にぎやかな神々
第6章 ツェリン・パルダンの葬儀
第7章 恐怖の神々
第8章 LSD体験を超えた瞑想
第9章 死を見つめ直すアメリカ
第10章 科学と仏教の出合い
第11章 ラマ僧の転生物語
第12章 再生への道
第13章 ダライ・ラマの叡智
終章 「死の思想」を現代に発掘する

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

28
多くの若者が自死する現代日本。チベット仏教が素晴らしいとは思わないが、一つの指針を与えていることには同意する。日本の教育はメメントモリを教えるべき。2020/12/22

金吾

18
消化しきれていない部分が多々ありました。しかし内容は自分もその場にいるような気がして面白かったです。ラダックの人々の死生観がこの本を象徴しているように感じました。 2024/07/05

ykshzk(虎猫図案房)

16
臨終から49日の間、死者の枕元で読み上げられるという「バルド・トゥドル」のことを池澤夏樹の本で知り、興味を持ったので読んでみる。生まれてくることと同じぐらい、もしくはそれよりも、死ぬことは人間にとって一大事業だと思う。チベット仏教にとって死は忌むべきことではなく、非常に大事な段階の一つであって、最後まで残ると言われる聴覚に直接訴えかけることで、死者が大事な段階を上手く超えられる手助けをする。「死者の書」はそのための言葉たち。みな遠い国に旅に行く時は旅行ガイドを読むだろう。それと同じぐらいの感覚で読もう。 2023/04/12

れい

9
【図書館】自分が中学生か高校生の時、死者の書の名前を聞いたことがある。大学で教鞭をとる心理学者がLSDを使用して、修行僧が深い瞑想で得られる体験と同じ体験をし、紆余曲折を経て、現代のホスピスの設立に尽力するという話は初めて知った。輪廻転生が文化に根付いている地域では死を恐れない。そういった事を迷信、オカルトとする文化圏では、死は即ち自己の終焉であり、怖いものとされる。無理に他者に語らなくてもいいのではないだろうか。他者と共有できなくても、一人一人が信じられるものを心の奥で育てれば良いと思う。2024/07/27

くまこ

3
1993年に放送された番組の書籍化。チベット仏教と、『チベット死者の書』という経典の具体的なイメージをザッとつかむには格好のテキスト。第8章の米国ヒッピー文化における、LSD体験との関連を紹介したくだりが興味深かった。また、ユング『チベット死者の書の心理学』を読んでみたくなった。2012/04/04

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