内容説明
革命の最中、皇帝ニコライ二世とその家族が処刑された。果たして全員が死んだのか?処刑を決定したのは誰か?グラスノスチで発見された新資料、新証言をもとにロシアの劇作家、歴史家でもある著者が、その半生にわたり謎の解明に挑んだノンフィクションの傑作。
目次
2部 ニコライとアレクサンドラの死(慮囚のシベリア日記;同志たち;秘密任務;最後の家;最後のゲームの終り;殺害の準備)
3部 イパーチエフの夜の秘密(調査の開始;奇妙な客;銃殺の参加者たち)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しん
4
ロシア革命によって幽閉されたニコライ二世とその家族達が徐々に追い詰められていく様がとても息苦しい。歴史の教科書ではロシア革命が起り、スターリンによる粛清が起こったとさらりとあるが、アナーキズムに支配されたロシアで何が起こったか、具体的な話を読んでいくと人の命がとても軽く凄惨の一言だ。ロシア革命で生まれたチェッカーがその後KGBとなり今のロシアに息づいている。 それにしても、なんの罪もない皇女や皇子が銃で撃たれる様は同じ子供を持つ身としてもおぞましくかなしい。2015/02/18
印度 洋一郎
3
下巻はニコライ一家がシベリアに幽閉されて、処刑されるまで、そして、その後現代まで続く余波について。当時、国民の支持を失っていたニコライ一家は、各方面にとって厄介者になっていて、革命政権内部でも各勢力の思惑によって、流刑地も二転三転という有様に。一家自体は厳しいなりきに平穏に暮らしていたようだが、ボルシェビキ内部の暗闘がややこし過ぎて、途中で何度も読み直した。問題の処刑に関しては、当事者、関係者の証言を多数引用しているが、何が起こったのがよくわからないというのが正直な印象。死後も一家の生存伝説は延々と続いた2014/12/06
ケニオミ
1
最後は室内で銃殺されたが、服に宝石類(ノマノフ家の秘宝?)を縫い付けていたため、撃てども撃てどもなかなか死ななかったらしい。その後の秘宝の行方はどうなったんだろう。2011/09/01
aki
0
読了2024/11/07
nukuteomika
0
終始変に感傷的で好きになれなかった。元劇作家ということを考えればむしろ当然なのかな2010/06/30