内容説明
スイスの澄みきった風景とこどもの心の透明感をあなたに。安野光雅が誘うカリジェの世界。風と緑と太陽が運んだ絵本。
目次
Fからの手紙
スイス政府観光局の壁画
ボート「空想号」
シュタイン・アム・ラインまで
ボーデン湖からマイエンフェルトへ
マイエンフェルトからフルカ峠まで
引き返して、トルンまで
チューリッヒから、オーバーザクセンへ
ロマンシュ語
プラテンガ
戦争
『ウルスリのすず』
『フルリーナと山の鳥』
『大雪』
村のスケッチ
『マウルスと三びきのヤギ』
『ナシの木とシラカバとメギの木』
『マウルスとマドライナ』
「キリストの最後」
「光のマリア」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ann
32
断捨離中発見。大好きな画家。手元に残そうかな。2016/05/07
アナクマ
29
「スイス政府観光局の重要な作家の一人」アロイス・カリジェゆかりの地を安野光雅が探訪し、絵本作品などを解説する。ロッテルダムからライン川を遡り…スイス山村の建物の素描がとても優しく懐かしい雰囲気。ドラマを感じる構図も。◉『ナシの木とシラカバとメギの木』が彼の作品だった。「私が絵を描く本来の意義は、道端にも小さな奇跡が発見できると人に伝えることにある」◉エポックとなった『道化師』もいいけど『光のマリア』が圧巻。彼の地の素朴な民族模様が聖なる輝きを帯び、威厳を発する絢爛たる姿に感服。傑作画。2022/06/25
ぱせり
7
この本(絵と文章と。カリジェと安野さんと)を読んでいると、小さな木霊が聞こえる。風が吹いてくる。私は、安野さんの案内でゆっくりとこの本を旅する。カリジェが描きだす子どもたちは特別な子どもたちではないし、描かれているのは、日常のなかの一コマだ。カリジェの絵は、ささやかな一コマをかけがえのない「お話」に変える。2020/08/27
おっくん
1
スイス生まれ、ドイツで活躍したグラフィックデザイナーで画家のカリジェについて、カリジェファンの安野光雅さんが書かれたエッセイと画集。生活の為にデザイナーになり実力を発揮して売れていたが、画家になる希望を捨てられず、生まれ故郷に戻り、その美しい自然の風景や動物、人間を描いたカリジェ。その作品の美しさに心酔し、スイス迄作品を観に行った安野さんのエッセイにも心を打たれる。2018/11/13
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- 和書
- 再帰的=反省社会学の地平