内容説明
平凡なサラリーマンの主人公が、ある日、車にはねられたことから、人生が変わりはじめる。幸いにも死ななかった彼は、「何ものでもないまま死ぬなんて無念だ」という思いが、自分の頭をヘルメットのように守ってくれたにちがいないと考え、新しい人生を探そうと決心する。しばらくは何をしていいかわからず、毎日ワインを1本ずつ飲んでいるが、やがて、世界に存在するさまざまな楽器と、それらが出す無数の音色に出会う…。
著者等紹介
キムジュンヒョク[キムジュンヒョク]
金重赫。1971年、慶尚北道の金泉で生まれる。啓明大学国文学科を卒業。2000年『文学と社会』誌に「ぺンギンニュース」を発表して小説家として活動を開始。2008年「拍子音痴のD」で第2回「キム・ユジョン文学賞」、2010年「1F/B1」で第1回「若い作家賞」を受賞。インターネット文学放送など、多彩な活躍をしている
波田野節子[ハタノセツコ]
新潟市出身。青山学院大学文学部日本文学科卒業。新潟県立大学教授として国際地域学部東アジアコースで韓国語、韓国文化、多文化共生論を担当。新潟大学でフランス語非常勤講師(~2005年)、東京外国語大学と大阪大学で朝鮮近代文学非常勤講師(~現在)。NHKラジオ「アンニョンハシムニカハングル講座」「まいにちハングル講座」応用編講師など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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コニコ@共楽
19
ハングル語は全然わからないのですが、韓国小説に興味があります。楽器と図書館という言葉が題名にあれば、手に取ってみたくなるのは必然。イラストとつぶやきのような、歌詞のような文にスラスラと読み進んで、なんだか楽しい気分になれる本でした。著者による朗読CDも付いています。わからないながらも、ヴァイオリンなんて言葉が聞こえてくると「ああ、この部分なのだなぁ」と思えてちょっと嬉しかったです。2023/01/05
るるぴん
2
初のハングル本。読んだというより、聞いただけ。わからない単語や言い回しも多いので、ざっくりとしかわからず。聞き込みながら、用語解説に頼りながら、少しずつ読み込んでいきたい。センテンスの長さも適量で内容的にも良いです。2018/09/24