出版社内容情報
イタリアの国民的文学『いいなづけ』をウンベルト・エーコが平易なイタリア語に。白崎容子による名訳・解説と併せてイタリア語学習者
内容説明
イタリア語学習者から文学好きまで楽しめる1冊!知の巨人ウンベルト・エーコが子どもたちに伝えたかったことは?ダンテと並び称されるイタリアの国民文学、A.マンゾーニの『いいなづけ』を、自らの言葉で語ったエーコ。白崎容子の名訳・解説と共にお届けします。
著者等紹介
エーコ,ウンベルト[エーコ,ウンベルト] [Eco,Umberto]
1932年、ピエモンテ州アレッサンドリア生まれ。作家、記号学者、思想家、哲学者、ジャーナリスト、大学教師。1980年に発表した知的ミステリー歴史小説『薔薇の名前』が世界的大ベストセラーとなる。2016年2月、ミラノで死去、84歳
白崎容子[シラサキヨウコ]
東京生まれ。東京外国語大学ロマンス系言語専攻修士課程修了。ローマ・ラ・サピエンツァ大学(1972‐1973)、ローマ第3大学(2002‐2003)に留学。元慶應義塾大学教授。1990‐2000、2014‐2017年NHKラジオイタリア語講座講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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belle
7
エーコが青少年向けにマンゾーニの古典を語り直す。原作は直説法遠過去を基調とするが、エーコは直説法大過去などで代用したそう。もちろん近過去を知る程度の私の文法能力では歯が立たず。対訳なので左頁のイタリア語をチラ見しながら日本語訳を楽しむ。加えてイラストがとてもチャーミング。エーコは本文中で度々 il signor Alessandro ~アレッサンドロさん~と呼びかける。マンゾーニとこの古典への並々ならぬ敬愛を感じた。朗読音声付き。白崎容子氏の丁寧な訳と解説に和田忠彦氏の寄稿ありの充実の一冊。 2020/05/26
kokekko
0
装丁がいいというamazonレビューに後押しされて。イタリア語の方はチラ見程度で、子どもむけ語り聞かせになっている邦訳のほうを読みました。面白かった……! 超ダイジェストながら、挫折し続けて幾星霜のマンゾーニにようやくとっつけたという達成感も。最後のエーコによるQ&Aが本当によかった。『薔薇の名前』からこっちに流れてきましたが、次はエーコのエッセイ集を読みたくなりました。2018/09/30