内容説明
19世紀以降、科学・技術が急激に発達してきた結果、いまや自然環境の破壊ばかりではなく、人間の内なる世界の荒廃が進んでいる。現代を代表する作家ミヒャエル・エンデは、それを“文明砂漠”とよび、その砂漠化に、アインシュタインもふくめた自然科学的思考がかかわっているという。人類の未来に希望はもてるのか。エンデの考察は、西洋文明への批判から、新しい自然科学の可能性、そしてファンタジーにまでおよぶ。アインシュタイン・ロマンの3年におよぶ集大成。
目次
第1章 時間の戦争がはじまっている
第2章 エッセイ「文明砂漠」―ある中央ヨーロッパ先住民の思い
第3章 心の中に砂漠がある
第4章 科学という現代神話
第5章 アインシュタインを考える
第6章 価値を入れた科学の創造
第7章 エンデの生きた20世紀
第8章 新しい意識が必要だ
終章 友人としての日本人へのお願い
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