NHKアインシュタイン・ロマン 〈第6巻〉 エンデの文明砂漠 ミヒャエル・エンデ

NHKアインシュタイン・ロマン 〈第6巻〉 エンデの文明砂漠 ミヒャエル・エンデ

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  • サイズ A5判/ページ数 189p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784140087732
  • NDC分類 289
  • Cコード C1342

内容説明

19世紀以降、科学・技術が急激に発達してきた結果、いまや自然環境の破壊ばかりではなく、人間の内なる世界の荒廃が進んでいる。現代を代表する作家ミヒャエル・エンデは、それを“文明砂漠”とよび、その砂漠化に、アインシュタインもふくめた自然科学的思考がかかわっているという。人類の未来に希望はもてるのか。エンデの考察は、西洋文明への批判から、新しい自然科学の可能性、そしてファンタジーにまでおよぶ。アインシュタイン・ロマンの3年におよぶ集大成。

目次

第1章 時間の戦争がはじまっている
第2章 エッセイ「文明砂漠」―ある中央ヨーロッパ先住民の思い
第3章 心の中に砂漠がある
第4章 科学という現代神話
第5章 アインシュタインを考える
第6章 価値を入れた科学の創造
第7章 エンデの生きた20世紀
第8章 新しい意識が必要だ
終章 友人としての日本人へのお願い

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

iwri

2
エンデの経済についての考え方を広めた、「エンデの遺言」の元となった番組を書籍化したもの。しかし、内容的にはエンデが、そしてシュタイナーが問題視し続けた、二元論的思考の超克について語られている。「遺言」との関連で言うならば、エンデが経済が文化の前提条件を作るものだと述べている点だろう。三分節論的に文化は、精神の自由の領域に関わることだからだ。もし、オルタナティブ経済だけを取り上げて、このことを忘れるとしたら、エンデの考えを本当に汲み取ったことにならないのではないか。2010/11/04

qualia

2
アインシュタインを批判的に読んでおり、それが新鮮だった。エンデは当時の最先端の科学技術を批判的に見ているが、現在の文脈ではどんなふうに表現するであろうか。物理学も情報科学もさらに進んだ現代では。それは今でも通用するという気がしてきました。今尚その視点に学ぶことができるという感じがしてきました。2010/05/30

ゆーや

1
2015年68冊目。 アインシュタインを紐解くシリーズ本ではあると思うが、最終巻であるこの本は「アインシュタインを代表とする現代科学を考えるミヒャエル・エンデの本」と言った方が正確だと思う。 エンデが抱く危機感の大きなテーマは「分裂」。 神と科学、物質と精神、客観性と主観性の二元論。 そしてこれらをもう一度結びつける手段の一つに「ファンタジー」があるのだと感じる。 「科学」だけでなく「創作」という観点で読んでも非常に面白い本だと思う。2015/07/19

ぼーくー

1
☆☆☆☆2014/10/02

三木友郎

1
20世紀のゲーテ、Mエンデが、アインシュタインという「知の巨人」を切り口に語り尽くすシリーズ最終巻で、もう一つの「エンデの遺言」。アインシュタインに代表される自然科学万能主義への批判だけでなく、アインシュタインへの深い敬意にも満ちている。再版を希望する。なおテレビ版の最終回はこの本とは全く別の「空想科学ドキュメント」だが、こちらもエンデワールド全開で、むしろ映画の「モモ」や「ネバー〜」よりずっと楽しめる。2013/03/10

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