内容説明
「茶色い目の人は、スカーフを着けて」小学三年生のクラスが突然、目の色で2つに分けられた。人種差別とは何か。生徒が身を持って体験した実験授業。NHK特集で放送され、大反響を呼んだドキュメンタリーの出版化。
目次
1部 目の色が巻き起こした嵐(キング牧師暗殺の衝撃;黒人の気持ちになれる?;実験授業の反応と2年目;茶色い目の人はスカーフを着けて;茶色い目の人は何もできない;今日は青い目の人がスカーフを;体験から学んだもの)
2部 14年後の再会・社会の中で(その後の教え子たち;同級会・実験授業が残したもの;社会の中で発言する人に;大人で試みた実験授業;差別意識を無くすために)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白兎ブックス
1
差別を実体験してもらうため、教師が生徒を目の色や髪の色でグループ分けする。実験だと分かっても、昨日までの友達を蔑視し、優越感に浸るなど、差別の構造が浮き彫りになっていく。やがて実験を終え、差別する側される側を体験した生徒たちは、驚くべき成長を遂げる。ただ、小学生の頃読んだので、当時どの程度内容を理解できたかは不明。手に入るならいつかまた読みたい。
Mie
0
大学の講義で扱っていたトピックスが本になっていたので読んでみた。これ、日本でそのまんまやろうとしたら抗議殺到だろうな…でも、黒人白人問題だけじゃない、こういう差別的な問題は今も根強い…2021/08/10
ときのき
0
良書。大人が読んでも面白いが、小中高校生くらいの課題図書にしてもよい気がする。差別する側にならないようにする、というのもそうだが、自分にいつの間にか植えつけられた無力感を中和するための解毒剤としても有効だと思う。色々な読み方のできる本だと思いました。2021/01/04