内容説明
砂漠の道、そして草原の道をわたって遙かなるローマに至った壮大なシルクロードの旅は、再び長安を目指し残されたもうひとつのシルクロード“海の道”に船出する。本書は、地中海から紅海、インド洋、そして東南アジア沿岸、中国沿岸へと“シルクロード・海の道”をたどり東西交易と文化交流の歴史をさぐる冒険とロマンに満ちた大型紀行ドキュメントである。
目次
“欲望という名の”航路(森本哲郎)
ハッピーアラビア(シバの女王国、北イエメン;砂に消えた古都マーリブ;緑の大地を行く;モカ幻影;古代のキャラバン・ルートは今;千年王国の遺産;アラビア海に飛ぶ)
帆走、シンドバッドの船(シンドバッドの故郷;ダウの都ドバイ;アラビア海に挑む;ヒッパロスの風に乗って;アラビア海休息の港カラチ)
海のベドウィン(片倉もとこ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tanaka9999
14
1988年発行、日本放送出版の単行本。イエメンと伝統的な船舶によるドバイからのアラビア海横断の航海記。当時南北に分かれていたイエメンは統一したものの内戦状態。ドバイはこの時すでに国際都市の萌芽はあるものの、今ほどの影響力はなかったようだ。イエメンの風景はどう変わったのか、そしてアラビアの木造船はもう残ってないだろうなぁ。この当時でも造船にあたる人は老人だ、と書いているぐらいだし。経済的でもないだろうし。2024/02/20
橋川桂
2
やはり船旅ものは好き。中古自動車を運ぶ船に便乗させてもらって、積み荷の一台を寝床にしての取材航海のくだりとか楽しく読んだ。2017/11/05