雫

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140057483
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

今日が、雨でよかった――時を超え、かたちを変えて巡る、“つながり”と再生の物語。

ビルの取り壊しに伴うリフォームジュエリー会社の廃業を起点に時間をさかのぼりながら、物から物へ、人から人へと、30年の月日のなかで巡る想いと“つながり”、そして新たなはじまりを描く、寺地はるな(2023年本屋大賞9位)の真骨頂が光る、感動長篇。
出会い、卒業、就職、結婚、親子、別れ……。中学の卒業制作づくりで出会った4人がそれぞれ直面する数々の選択と、その先にある転機、人生のままならなさ。不器用に、でもひたむきに向き合う彼らの姿を通して、日常のささいな不安や違和感を丁寧にすくい取って人の弱さにそっと寄り添いながら、いまを生きるあなたにエールを贈る大人の青春小説。

《あらすじ》
1996年冬、中学卒業を控え、卒業制作のレリーフづくりで同じ班になった永瀬珠、高峰能見、森侑、木下しずくはそのモチーフを考えていた。進路に迷う美術部員の永瀬、男女問わず学校中の人気者の高峰、誰に対しても優しくおっとりした森、物静かで周囲と距離を置く転校生のしずく。タイプの異なる4人がモチーフに選んだのは雫型(ティアドロップ)だった。
「古代、雨は神々が流す涙であると考えられていました。雨の雫はあつまって川となり、海へと流れ込み、やがて空にのぼっていく。その繰り返しが『永遠』を意味する、という説があります」
「永遠って、なんですか? 先生。そんなもの、あるんですか?」
美術教師が教えた「永遠」の意味。以来、永瀬や高峰の心に「永遠」が静かに宿り、やがて4人は別々の道を歩み始めた――。

時は流れて2025年春、リフォームジュエリー会社『ジュエリータカミネ』は、入居するビルの取り壊しにあわせて営業を終了した。ビルからの退去当日、デザイナーとして勤めた永瀬は将来への不安を抱えつつも次の仕事を決められずにいた。かたや、信念を持って店を立ち上げた高峰は、妻との離婚や自身の体調を崩して以来すっかり覇気がない。森は誰もが知る企業に勤めたものの上司のパワハラによって心に傷を負った。地金職人として独立したのち離島へ渡ったしずくは、いまも自分の感情を表すのが苦手なままだ。
30年の道のりの過程にある仕事、結婚、親子関係……。人との関わりでつまずきながらも、一方で人とのつながりによって救われてきた不器用な4人は、ままならない人生にもどのようにして前を向こうとするのか。「永遠」は不変で繰り返されるからこそ続くものなのか、それとも――。物から物へ受け継がれるジュエリー、人から人へと受け継がれる想いを通して、つながりの尊さとささやかで慈しみ深い日常を描く珠玉のヒューマンドラマ。

《目次》
2025年 4月
2020年 2月
2015年 12月
2010年 7月
2005年 4月
2000年 8月
1995年 9月
2025年 10月

内容説明

新たに生まれ変わり、継がれるジュエリー。人から人へとつながっていく想い。変化しながら続いていく先に広がる、新たな始まりの物語。中学の卒業制作で出会った4人の同級生たち。恋人とも親友とも異なる距離感のまま時が巡ること30年、ビルの取り壊しに伴ってひとつのジュエリーリフォーム会社が営業を終え、4人は再会した。重ねてきた月日の過程で、不器用ながらもひたむきに生きる彼らに訪れる数々の選択と、人生のままならなさ、そして転機―。

著者等紹介

寺地はるな[テラチハルナ]
1977年佐賀県生まれ。2014年『ビオレタ』でポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。21年『水を縫う』で第9回河合隼雄物語賞受賞、23年『川のほとりに立つ者は』で第20回本屋大賞9位入賞、24年『ほたるいしマジカルランド』で第12回大阪ほんま本大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

325
寺地 はるなは、新作中心に読んでいる作家です。30年間に渡る中学の同級生男女4人の物語、青春譚、著者にしては、感動少な目かも知れません。 https://mag.nhk-book.co.jp/article/599042024/12/13

さてさて

311
『時代や手にする人に合わせて姿を変えながら受け継がれていくものをつくりたい』。そんな思いを抱きながら『ジュエリーデザイナー』として生きてきた主人公・珠の30年の人生を時間軸を遡りながら描くこの作品。そこにはいつの時代にも見ることのできる人と人とのつながりを描く物語の姿がありました。時間軸を遡るという特徴ある構成の面白さにアルバムを捲る感覚を味わえるこの作品。30年という月日の長さと、そこに描かれる人生のさまざまな選択の繰り返しの先の今を思う物語の結末。読中、さまざまな思いが去来もする素晴らしい作品でした。2024/11/06

hirokun

228
★4 今この作品を読み終え、どんな感想を書けばよいのか戸惑っている。最初に涌いてきた気持ちは、心が温かくなったという事。そして自分自身の人生を振りかえり、友人との間に、こんな素晴らしい人間関係を持つことが出来なかったことへの居た堪れない気持ちが心にどっしりと圧し掛かってくる。これも自分自身の他人との関係の持ち方に起因していることはよく理解できる。中学生時代の同級生とこのような関係を築き、お互いにさりげなく、親身な心持ちでいることの素晴らしさを感じさせてくれた。変化しながらも継続していく事は地味だが尊い。2024/11/30

いつでも母さん

208
心友だよね。だが、そんな表す言葉など要らない。私たちには私たちが重ねた時間がある。早い者勝ちとか、大声で言ったもん勝ちとか、同調圧力とか、周りにはゴロゴロとあった。それをいちいち否定できるほどその時の自分は強くない。でもそれほど弱くもなかった。だから今の自分が居る。そんなことをつらつら思い出した。本作は期待通りの寺地さん。心の襞と言葉の間を紡ぐのが実に巧い。まだまだ人生は続くのだ。「ありがとう」のサインかぁ。生きてるだけで私にはそれがサインだ。2024/11/29

hiace9000

199
5年で刻む逆クロニクルで登場人物4人の解像度を少しづつ上げていきながら、時と共に移り変わるものと変わらないもの、またわかりそうで―わからない「人」や「人生」そのものを静かに描く。永瀬視点の折々に差し挟まれる”いつもの寺地節”もさることながら、全体読み終えてふと呼吸のしやすさを感じていることも”いつもの寺地作品”らしさ。見かけは不器用でかっこ悪くても、その「味わい深さ」を認める人はどこかにいる。自分を卑下したり否定したりせずまずは自分が受け入れてみること。物事のわからなさに真摯に向き合える大人でありたい。2024/12/26

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