内容説明
明治十年、にわかに湧き立つ蒸気船就航の計画。深川―川越を舞台に、新しい時代に遅れまいと夢を馳せる人々。圧倒的なスピードと積載量をほこる川蒸気船は是か否か?真っ黒な煙を吐き、派手な外輪音をとどろかせて進み来る川蒸気は近代化の嚆矢という。だが、何かが違う―。秘められた謎に迫る、回漕問屋旭屋の大将と河岸の人々。店の帳場に掲げた「華舫」の扁額に込めた男の真意は?
著者等紹介
熊谷敬太郎[クマガイケイタロウ]
1946年東京生まれ。学習院大学経済学部卒。広告代理店・大広勤務ののち、雑貨製造輸入会社経営。著書に『ピコラエヴィッチ紙幣』(ダイヤモンド社)(第2回城山三郎経済小説大賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ともがら
4
面白いお話だし、良かったんだけど、最初の展開がまだるっこしい やや冗長な文2017/02/21
gachi_folk
1
ご維新。時代は変われど人はそう簡単には変わらない。官軍幕軍双方ともに。西南戦争が本当の戊辰戦争の集結との位置づけがある。それでも貧乏くじを引いた人々はその後も維新を引きづり続ける。そんな貧乏くじを引いた人々、そして維新その後を知ることが出来てる本著は面白い。川越で鰻を食いたくなった。2014/11/26
りうかん
0
維新直後の動乱期から、10年後が舞台の話。川越の回船問屋に蒸気船を導入しようとする洋装の男の正体は?また船頭の平蔵が川で助けた女性は一体なぜこんな目にあったのか?いろいろな謎や伏線が最後に一気に解決する。ただし、読み始めは訳が分からなかった・・・(笑)洋装の男の正体を探るため、聞き込み捜査やらのシーンがあり、人情ものっぽいところもあり、歴史プラス推理もの?なイメージ。2018/03/21
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