内容説明
会津戦争の敗北ですべてを失った八重は、兄のいる京都へと向かい、京都で「知識」という新たな生きがいを得る。会津のプライドを貫く八重は、京都でも存在感を増し、アメリカで西洋文化に触れた新島襄を魅了する。八重の生き方を襄は、ハンサムウーマンと称した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
46
本年度、福井県越前市たけふ菊人形「ハンサムウーマン新島八重」の企画の為に読んでおります。1、2巻と幕末をなぞってきた物語がここにきて様相を変えた感じです。何よりも戦に敗れた会津の人達の苦難と、新しい世の中の為に、思いを断ち切った八重の姿に何度も目頭が熱くなりました。肝心のドラマのほうは視聴率がいまひとつのようですが、これからの展開が良いと感じました。2013/08/07
糜竺(びじく)
44
2013年に放送されていた大河ドラマ「八重の桜」のノベライズ本です。第三巻です。戊辰戦争、会津戦争については、ほとんど知らなかったので、まさか、こういった出来事があったとは思いませんでした。そして、会津は降伏します。読んでいて特に、生き別れ、そして失明した兄の覚馬との再会の時の彼のセリフにウルッときました「おっかさま、よぐ来てくれた。こんな体になっつまって。探してやるごども、迎えに行ぐごどもでぎなかった。すまなかった、助けに行ってやれなくて。会津を守れず、滅びるのを止められなかった。すまなかった」2016/03/13
ちゃこてい
13
「平和のつかい新島襄」と幼い頃からカルタでインプットされていた一節。ついに物語に新島襄が登場。八重と結婚して夫婦手を取り合って、世の中の向かい風に挑んでいく。強い人には大きな試練を神様は与えるのだな…と読んでいて思った。頑張れ!襄と八重。2018/08/28
柚桜
10
八重が三郎の軍服を着て「私は戦う」と佐久に言い放つ所はとても迫力があって涙が出た。負けた側から書かれている描写はとても辛いものそれでも「会津のための戦をして死ねる自分たちは幸せだ」と言って死んでいくなんてこれが史実なんだと本を放り出したいくらいでした。覚馬の「尚之助は病に倒れたんじゃない。ゆっくりと時をかけた戦死だ」に胸を打たれました。最後の八重にまた驚いた。ならぬことはならぬ。でもそれをひっくり返してみる事にした。良いものは、良い。八重が色んな事を糧にして成長したんだと思えた2014/03/26
sofia
7
時代を駆け抜けていく激動の3巻でした。学生時代、鶴ヶ城に行ったことを思い出しつつ読みました。2014/02/04