内容説明
幕末維新の激流に身を投じ時代の閉塞を打ち破った雄渾・孔明の経済人の生涯を描く。
著者等紹介
津本陽[ツモトヨウ]
1929(昭和4)年、和歌山県生まれ。東北大学法学部卒。作家。1978年「深重の海」で直木賞、95年『夢のまた夢』で吉川英治文学賞を受賞。1997年に紫綬褒章、2003年には旭日小綬章を受章した
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感想・レビュー
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ふるふる
6
津本陽さん初読み。渋沢栄一について書かれた小説を読みたくて図書館から借りてきた。吉村昭さんや司馬さんと比べると面白みがないせいか、平易な文章なのに読みづらくて、まいったな…と思っていたら、フランスへの渡航以降、渋沢栄一の活躍が顕著になってくるに従い、何とか読めるようになった。農家の出でありながら、志士活動、一橋家への仕官、幕臣時代の洋行、大蔵省への入省など様々な経歴が、日本資本主義の父と言われる彼の礎となったのだ、ということがよくわかったような気がする。2016/06/09
かっこちゃん
3
表題は、時代の終わりか夜明け間近の薄暗闇を表すのだろうか。渋沢栄一の生涯の前半、生来の才に藍玉取引等で培った柔軟な考え方が魅力的で、様々な運をも引き寄せたのだろう。何処にあっても常に務めを期待以上に果たし、尚かつ自分の成長の糧にしてる。一橋家とコレ程深い関わりがあるとは知らなかった。それにしても、全てを全国仕様に変えていくって、本当すごい時代だったんだなあ!2020/10/31
好奇心
2
血洗島の豪農に生まれ、攘夷思想の強い環境の中で育ち高崎城乗っ取り、横浜の異人屋敷の焼き討ちを考えていた人間が一橋家に奉公にすることで慶喜との出会いを含め、大きく運命を変えた、昭武への万博への随行により大きくその方向を変え帰国したら政治体制が変わってしまい、新政府に仕えながら徳川家への恩義を忘れず、役人として生きず経済人へとして新しい生き方をしようとしてキッカケと思いは何処にあったのか、その経済思考のはいつ誰から影響を受けたのか大いに興味がある、日本が生んだ稀有の経済人だろう2021/01/26
Hiroki Nishizumi
2
事実が淡々と書き綴られていて、あまり面白味がない感じだ。人物が人物だけにエピソードには事欠かないが、本当なのかなぁという印象。2018/01/31
kimoiue
1
すごいなぁ。何から何まで無駄のない人。全ての経験が己の血肉になっている。大河ドラマをみてから読んでいるので尚更面白い。下巻へ。2022/01/20




