内容説明
「染」と「織」に一意専心の思いを込めた人々が紡ぎだす、清廉な愛の旋律。加賀友禅、結城紬、有松絞、仙台平、鍋島更紗、佐賀錦、小千谷縮、久留米絣―今も残る伝統工芸の歴史に刻まれた男女の愛と生きざまを、情感豊かに描いた時代小説集。
著者等紹介
鳥越碧[トリゴエミドリ]
1944年福岡県北九州市生まれ。同志社女子大学英文科卒業。商社勤務ののち、1990年に『雁金屋草紙』で第一回時代小説大賞を受賞
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
12
「染」と「織」に一意専心の思いを込めた人々が紡ぎだす、清廉な愛の旋律。加賀友禅、結城紬、有松絞、仙台平、鍋島更紗、佐賀錦、小千谷縮、久留米絣—今も残る伝統工芸の歴史に刻まれた男女の愛と生きざまを、情感豊かに描いた時代小説集。2002/09/19
ポメ子
7
有松絞、加賀友禅、久留米絣などを創作した人物の物語。8つの短編集で、一つ一つの話が短いため、内容は、微妙な所もあるが、どういう成り立ちか学べる点では、勉強になった。2020/11/30
もち
0
歴史小説とまではいかないけど、友禅とか久留米絣とかの成り立ちを知るにはいいかも。2010/07/16
グランくん
0
戦国末期から、江戸そして明治初期にかけて全国各地で生まれた芸術的な着物とそれに纏わる恋の物語です。 鍋島更紗、結城紬、有松絞、仙台平、小千谷縮、加賀友禅、佐賀錦、久留米絣に纏わる物語りです。2025/06/03
栞
0
図書館本。ずいぶん前に借りた時、時間がなくてそのまま返却していたのでずっと気になっていた本。”鍋島更紗・結城紬・有松絞・仙台平・小千谷縮・加賀友禅・佐賀錦・久留米絣”にまつわる時代小説は作者曰く「史実を経糸、想像を緯糸」に書かれたもので、古くから伝わる伝統工芸品にからめた情感あふれる話はどれも哀しくて美しかった。文章も美しく、日本語の良さをあらためて感じた。2019/12/15