内容説明
九世紀半ばの平安京で起きた、公卿の姫の連続失踪事件。その真相解明に乗り出した在原業平の命を狙う謎の集団。頻発する不可解な出来事の裏には、朝廷の枢要を占める藤原一門の確執、大伴の復権をもくろむ伴大納言の恐るべき陰謀、さらには二百年の長きにわたって封印されてきた驚愕の秘密が隠されていた―。平安京の闇に迫る歴史伝奇ミステリー。
著者等紹介
石川能弘[イシカワヨシヒロ]
1937年東京都生まれ。青山学院大学英米文学部卒業。航空会社勤務のかたわら、推理作家・山村正夫氏のもとで小説作法を学ぶ。1999年に『山本勘助』でデビュー
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感想・レビュー
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真理そら
57
逞しく強い業平、一途な高子という珍しい描き方が楽しくて、途中から応天門の変が中心になって業平が脇役化しているのにも気づかず読み終えた。(小)鹿との交流はもう少し読みたかった。2020/07/29
matsu0310
0
☆☆☆業平ってのはいい狙いだ、、、が、半ばあたりからは主役らしさが減り、ただの1演者っぽくなっちゃてるのが、かなり残念な感じ2012/05/20
琴
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図書館より貸出。 武人の在原業平。 ハードボイルド? 剣術アクション+忍術(?)妖術(?)+ミステリー+少し歴史+ほんの少し伊勢物語(第八章<秘密>の辺り)。アマゾンで「歴史伝奇ミステリー」と紹介。 業平が主人公ではあるが、藤原良房・基経や、伴善男の目線での部分も多分にある。 あるレビューに[薬子の変→承和の変→応天門の変がおりこまれている]とあったので手に取った作品だが、応天門の変が中心で、それ以外は詳しくは載っていなかった。 アクションが大半だったイメージが強い。 お色気描写は必要なのだろうか?2012/03/24