感想・レビュー
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miyagi
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北原白秋の姿を、幼少期から第二詩集「おもいで」の出版まで(桐の花事件の前まで)に限ってピックアップしたもの。 同じ郷里で詩歌の道に進んだ著者だからこそ書ける、詩作の分析や解釈が興味深かった。 邪宗門の、あの魔法のようなめくるめく言葉の海をして、若き日の彼の素朴な衝動のあらわれとするという新しい知見を得た。 「女たらしだったら、あのような象徴詩の万華鏡のきらめきが生まれる筈もない……」のくだり、っょぃ(小並感) 繊細な少年の感情で書かれた二冊の詩集を経て、桐の花事件で大人の苦悩を歩むと結んだのも説得力がある2018/02/07