内容説明
金融システム不安、膨張する財政赤字、そして、複雑な形で拡大する階層格差…「市場か政府介入か」といった二分法ではもはや対処できないこれら新たなリスクの到来とともに、日本社会を閉塞感が覆う。制度改革の基本をどこに据え、社会体質の何を変えるのか?―IT革命や金融ビッグバンなど、戦略なきグローバリズム路線の危うさを突き、新しいリスクの時代にふさわしい政策思考と、それを支える社会哲学を模索する、画期的な“日本再生論”。
目次
1 なぜ、新たな政策思考が必要なのか(リスク無防備社会の経済学)
2 ルールをめぐる国際的争い(キャッシュフロー経営こそ狂気だ;金融ビッグバンの落とし穴;IT革命の夢はバラ色か)
3 なぜ、日本は自滅するのか(進む財政崩壊;三つの格差を突き抜ける道;社会体質の何が問題なのか;共有という思想)